「魚民」はホントに言うほど「いまいち」なのか? モンテローザが“最高の居酒屋”に変わる飲み方、みつけました
魚民、白木屋、笑笑――庶民的チェーン居酒屋を運営する「モンテローザ」。誰もがお世話になったのに、誰もが薄ら笑いを浮かべるのがモンテローザといえるだろう。庶民派を謳いながら意外と会計が高い、そもそも料理が微妙、流行の店をすぐ“パクる”などと言われ、なにかと下に見られがちだ。
しかし、人生でモンテローザと無縁でいられる人は少ない。いつなんどき、うっかり笑笑で飲むことになるかもしれない。そんなときでも、あわてず・おいしく・お得に飲酒する術を探りつつ、モンテローザ酒場の素晴らしさに注目してみるコラム「今日もモンテローザで飲んでます」。初回は「和民」を1字違いでパクったとされる「魚民」の魅力に迫る。
一軒目:「魚民」 実は最高の居酒屋、ただし……
飲み会の場所として指定されたら、確実にテンションが下がる居酒屋の代表格「魚民」。 “魚”という文字を背負いながらも「海鮮の鮮度が残念」「庶民的チェーン店に見えて実は高い」「料理の量が少なくて味がいまいち」……など、なにかと不平不満の声が飛び交う残念酒場です。
それでも、「駅前に魚民しかなかった」「深夜まで営業している店が魚民しかなかった」など消去法的理由ではあるものの、個人的にはなんだかんだ訪れる機会が多い酒場の一つ。閑散とした街の中、早くアルコールにありつきたいという窮地で、何度も魚民の灯りに救われました。そんな感謝も込めて、マイナスイメージを持たれがちな魚民の素晴らしいところを掘り起こし、ここでお伝えしたいと思います。
さて、魚民の素晴らしいところを再発見すべく、ひとり半個室で魚民の酒と料理に向き合い、泥酔してきました。
いきなり結論から言います。魚民のポテンシャルは、酒や料理……は置いておいて、その「空間」にありました。
魚民の看板には、「TV席あり」「飲み放題あり」「個室あり」「コンセント全席完備」「カラオケ付きキッズルームあります」と、とにかく入店のメリットが羅列されています。海鮮系居酒屋でありながら「とれたて新鮮!」「おいしいよ」などの謳い文句は皆無。端から味で勝負しようという気はなく、「居心地」「利便性」を武器にしているのです。
実際、半個室のテーブル席が多いので、人目を気にせずリラックスして飲食できます。テレビが設置されている席を選んで、バラエティ番組を見ながらダラダラ飲むもよし、友人とスポーツ観戦するもよし。もちろん1席につき1テレビなので、チャンネル権は自分のものです。さらにWi-Fiとコンセント完備なので、スマホでNetflixを見ながら飲むことも可能。パソコンを持ち込んでオンライン飲みをしていても怒られません。
また、カラオケ無料の広いキッズルームが用意されているのも特徴。子連れでの飲み会や、ママ友の集会所として重宝されているとか。子連れでなくとも、カラオケ目当てでの利用もOK。このように「空間」や「体験」を目的にするなら、魚民って実は最高の居酒屋なんです。