コラム
ママ友グループLINEから

ママ友LINEで「子どもがかわいそう」と言われ不愉快に! 夏休みの「預かり保育」に揺れる幼稚園ママ

2020/08/23 18:30
池守りぜね(ライター)

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

写真ACからの写真

 新型コロナウイルス感染症対策に則った生活が続く中、現在、子どもたちの夏休みにもある影響が出ているという。特に感染者数が多い都市部では、県境をまたいだ移動もままならないので、いつも通りの夏休みを送れていないようだ。そんな中、子どもを持つママたちは、LINEのグループチャットを通して、どのような話題で盛り上がっているのだろうか。

例年より短い夏休み、宿題対応にワーママはてんてこまい!

 都内在住の莉乃さん(仮名)は、小学2年生になる息子を育てながら、不動産会社の営業として働いている。4〜5月の緊急事態宣言の発令中、臨時休業日を増やしていたこともあり、この夏はほとんど休みがなく営業する予定だという。

「小学校が夏休みの間も、私は仕事が忙しいため、子どもを学童に預けています。困っているのが、夏休みの宿題で一行日記というのがあるんです。毎日起こった出来事を一行で書くのですが、この夏はどこにも出かける予定もなく、書く内容もなくて」

 今年の夏は全国的に、旅行を控える傾向もあるため、日記の内容にも苦戦しているようだ。また、小学校の夏休みは、自治体によって期間が違い、休みが短い学校では、もうすでに新学期が始まっている。今年は、なかなか夏休み期間が定まらなかったため、遠出をしにくい現状もあるという。

「直前まで、夏休みがどれくらいの期間になるのかわからず、外出の予定が立てづらかったんです。ママ友とのLINEのグループチャットでは、最近『日記に書くことがなくて、わざわざ公園に出かけたよ』とメッセージを送っていますよ。あと、帰省に関しても話題に上がりました」
  
 新型コロナ感染者数が多い地域から、他県に移動するのは、控えようという風潮がある昨今。帰省に関しては、それぞれの家庭によって事情が変わってくるようだ。

「うちの実家は地方で、かつ親が高齢のため、帰省を見送りました。グループチャットでは、祖父母の家の近くに住んでいるママが、『家族で実家に行って来たよ』とメッセージを送ってくるんです。学童で、ほかの子から『おじいちゃん家に行った』という話を聞いた息子は、『僕は、いつじいじに会えるの』と漏らしていて、寂しい気持ちになりました。私と同じような境遇のママと『実家は感染数が少ない地域だから、親から、帰ってくるなと言われてる』『実家が近い人がうらやましい』と、LINEで本音を送り合っています」

 このように、コロナ禍における新しい生活様式は、子どもたちの夏休みの過ごし方に、大きな影響を及ぼしている。

「それから、今年は夏休みが週間ほどしかないのに、ドリルや読書記録など、宿題があまりに多すぎて、それを全てこなすのも大変なんです。日中は学童に預けていますが、そこでは宿題の中身まではみてもらえないので、私がが休みの日にきちんとできているか確認しています。そんな中でも、やっぱり一番のネックは日記ですね。ママ友とも『仕事もあるし、どこかに出かけたりとか無理』『日記に書かせることが何もない、どうしたらいいの』って、グループチャットで愚痴っています」

 コロナ禍に限らず、子どもの日記には少なからず各家庭の生活事情が出てしまう。現代では、共働き家庭が増え、夏休み期間も学童や塾などに通っている子どもも多い。従来のような「何をしたか」のような日記ではなく、子どもがどう感じたかなど、もっと自由なものになっても良いのではないだろうか。

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