コラム
ママ友LINEグループから

ママ友LINEで「収入」「祖父母サポート」の格差に愕然! 「小1の壁」に直面した母の嘆き

2020/07/12 16:00
池守りぜね(ライター)

 千明さん(仮名)は、美容師として働きながら、今年、小学校に入学した女児を育てている。

「保育園とは違い、小学校はこんなにも負担が多いとは思いませんでした。保育園では、迎えに行った時に、保育で必要なものや行事予定などを保育士さんから口頭で連絡してもらえました。でも、小学校に入ると、配布物にびっしり持ち物が記されていて、ちゃんと目を通さないと、抜けが生じてしまいます。よくママ友とグループチャットで『工作で使う牛乳パックって明日でいいんだよね?』などと確認したりしていますよ」

 また、教育現場がまだまだアナログなのも、親の負担をさらに大きくしているという。

「宿題があれば、私が丸つけをして、毎朝、検温カードにも手書きで体温を記入しています。小1の子を持つ親って、とにかくやることが多くて、子どもが家に帰ってからの時間があっという間なんです」

 千明さんの夫は、美容関係の企業に勤めており、時短勤務で働いている千明さんが、お迎えから家事、育児を担っているそうだ。

「今は美容院もコロナ禍の影響で空いているため、時短勤務しています。入学前は、ママ友とのグループチャットでPTAについて盛り上がっていましたね。『PTAの役員をどのタイミングでやるか』とか、『PTAの広報誌を作る担当は意外と楽だと聞いた』とか、『学年ごとの連絡係を担当する学級委員は大変』とか……。でも、休校措置が長かったのもあり、今年はPTA活動も縮小されることになりました。また、今年は、学校の夏祭りや運動会なども中止だそうです。ホッとする半面、『小1の壁』が先延ばしにされただけで、負担は変わらないんですよね」

 今年は休校期間の振り替えとして、土曜授業が増加しているほか、夏休みの短縮が予定されている。

「小学校の授業があるため、土曜も早く起きなければならず、それがつらいですね。同じ接客業のママ友と『明日も早いから、頑張ろうね』と、金曜の晩に送ったりもします。これで夏休みも短縮となると、本当にゆっくりできる時間が全然ないなぁと、ちょっと憂鬱になりますね」

 千明さんは、毎日慌ただしく過ぎていく中で、ママ友とのグループチャットが息抜きになっているという。

「夕飯を作る暇が全然なく、レトルトやできあいの総菜を買って帰ることも。今は、ママ友に直接会って話すのも難しいため、仲が良いママだけの少人数のグループチャットに、『朝、皿を洗ったと思ったら、また夜も洗い物でいっぱいだよ』というような、何気ないメッセージを送っています。『うちもだよ』という同意をもらえるだけで、ホッとできるんですよね」

 今は、夫婦共働きが普通の時代。しかし、子どもが小学生になると、預け先を探すのも一苦労、日々の学習のサポートやPTA活動などの負担も大きく、手一杯になる人も多いのではないだろうか。今後、夫婦共働きの家庭はますます増えていくとみられるだけに、夫婦での家事・育児分担を進めるとともに、学童や学校側の環境を変えることも必要なのかもしれない。

池守りぜね(ライター)

出版社やweb媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味は家族とのプロレス観戦、音楽フェス参戦。プライベートでは女児の母。

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最終更新:2020/07/12 16:00
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