コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」

手越祐也、“キャバクラ手越”報道への弁明を聞き「オトナとしてやっていけない」と感じたワケ

2020/06/25 21:00
仁科友里(ライター)

 

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「僕、嘘がつけないんで」手越祐也
記者会見(6月23日)

 新聞や週刊誌が書いた記事は、「正しい」こともあれば、「間違っている」こともある。その記事が「正しい」のなら問題はないが、読んでいるほうは「正しい」かどうかを確認する術はなく、たとえ間違っていたとしても、その記事をもとに世論は形成されていく。こうなるとマスコミにとっては「書いたもん勝ち」もしくは、有名人にとっては「書かれ損」という状況が生じてしまう。特にやってもいない悪いことを「やった」と決めつけられたほうはたまらないだろう。

 これまで多くの有名人が煮え湯を飲まされてきただろうが、最近はYoutubeで、自分の意見を発信できるようになった。ジャニーズ事務所を6月19日に退所した手越祐也が「あまりに事実と違う報道が多すぎる」「自分の口から真実を伝えたい」として、YouTubeで記者会見を生配信したのは、そんな意味が込められているのではないだろうか。

 手越が会見で述べたのは、ざっとまとめると以下の通りだ。

1.ジャニーズ事務所とは揉めておらず、円満退所
2.NEWSのメンバーとも揉めていない
3.5〜6年前から、退所のことを考えていた
4.事務所から自粛を言い渡されて退所することになったと報道されているが、実際は3月に自分から申し出ていた
5.「文春オンライン」で書かれた「キャバクラ手越(女性を集めて飲酒した)」に関しては、事前にチーフマネジャーに会食予定と連絡を入れていた(ただし、女性が一緒で、お酒を飲むとは伝えてはいない)
6.その席では、医療従事者と、人の命を助けることの手伝いやボランティアができないかと話し合っていた
7.政府やジャニーズ事務所がステイホームを打ち出している中、3月に二度も外出したのは、すでに退所の意向を伝えてあったため、今後の活動について早急に打ち合わせる必要があった。だから、不要不急の外出ではない

 つまり、手越はもう何年も前から退所について考えていて、今年の3月に実際に事務所に意向を伝えた。だからクビにされたわけではない。チーフマネジャーに外出することについても報告しているし、今後の人生のために必要な会合だったから、不要不急の外出ではない。さらに飲み会の内容も、ボランティアに関してなど真面目なものだから、やましいことはない、と言いたかったのだろう。事実、手越はあの会見で、ひたすら謝罪に徹していたという印象は受けなかった。

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