サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ元女囚にも「コロナ離婚ブーム」 コラム 知られざる女子刑務所ライフ90 元女囚も「コロナ離婚ブーム」でパートナーとお別れ! 無収入で病死の前に飢え死に!? 2020/05/03 16:00 中野瑠美改め瑠壬(作家) 知られざる女子刑務所ライフ ムショで感染拡大は「不祥事」 ムショのコロナ問題も深刻のようですね。外国では、コロナの感染拡大を受けて懲役を釈放しているところも出ています。マフィアのボスも釈放されて問題になっているようです。ぶっちゃけ私も賛成できません。シャバに戻ったら絶対に悪いことをするからです。トルコでは小さな娘ちゃんを殺したバカがいましたね。なかなか殺すまではなくても、やっぱりええことはしないと思いますよ。私の経験から話してます。 ムショ側が感染拡大におびえているのは、懲役のためを思っているわけでは全然なく、所長の出世に響くからだけでしょう。感染拡大は、懲役の自殺や脱走と同じで「不祥事」ですからね。地元の拘置所の看守がコロナに感染したとかいう話も流れてきました。とにかく懲役を刑期の間、あとは未決を判決確定まで押し込めておくのが施設のシゴトなので、それ以外は「あってはならない」のです。いうても、けっこう自殺とか起こってますよね。昔ほどは出世に響かないのとちがいますかね。記者会見で頭を下げて終わってる気がします。 ムショでコロナ騒動 先日は友だちの友だちが入ってるムショで、ちょっと騒動があったと聞きました。何人かの「新入りさん」たちが「おかずの味がしない」と騒ぎだし、「コロナキター!」となったそうです。でも、全員熱はないし、満足に検査もできひん状態です。慌てて聞き取りをしたところ、なんと「ガチでおかずが薄味すぎた」ちゅうことでした。 ずっと獄中(なか)にいてるグループは薄味に慣れきっていただけで、新入りさんたちには薄味すぎたんですね。施設側は「懲役の健康のため」と説明しているようですが、限度があります。 私がいた施設はそこまで薄味ではなかったですし、麦飯も慣れるとヘルシーでおいしかったですが、こんなところで薄味が問題になるとはびっくりですね。でも塩って大事なんですよ。昭和くらいまでは取り調べで「塩抜きの食事」とかあったと聞いています。塩分が少なくなると、やる気がなくなって、取り調べで何でも「ゲロって」(しゃべって)しまうそうです。江戸時代にはそういう拷問もあったようです。 ムショで塩分控えめ食にすると、懲役もやる気をなくしておとなしくなる……とか思うてませんかね? 想像ですけどね。これはコロナのせいではないですが、塩分控えめはほどほどに、と思います。 前のページ12 中野瑠美改め瑠壬(作家) 1972年大阪・堺市生まれ。覚せい剤取締法違反で4回逮捕され、合計12年の懲役を経験。出所後は、刑事収容施設への差し入れ代行業や収容者と家族の相談窓口などを行う。現在は堺市内で「Night Space祭」を経営。著書『女子刑務所ライフ』(イースト・プレス)がある。 記事一覧 Instagram:@rumichibi1209 瑠壬公式YouTube 最終更新:2020/05/03 16:00 楽天 Yahoo セブンネット 女子刑務所ライフ! 1カ月後はどうなってるのだろう? 関連記事 究極の「3密」刑務所で感染拡大中! 元女囚が考える、コロナ問題と囚人のメンタル危機コロナをめぐって刑務所に暴動が起こる!? 元女囚が考える、受刑者の不満問題羽賀研二、実刑判決で次の刑務作業は何? 元女囚が考える「芸能人の刑務所ライフ」槇原敬之はもうやってない? 田代まさしはどうしたらやめられる? 元女囚が考える薬物事件の再犯槇原敬之は本当にクスリをやっているのか? 元女囚が考える、更生への険しい道のり 次の記事 認知症の父が娘に土下座の理由 >