サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュートリンドル表紙の「ar」、漂う悪意 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「ar」5月号 「ar」でトリンドル玲奈がまた露出! 「じこまん」「マンゴーを手にしたカット」誌面に漂う悪意 2020/05/05 18:00 島本有紀子(ライター) 女性誌レビューar 今こそ「じこまん」が染み入る 最近は外出できず服もメイクも常にオフ状態……という人に喝を入れてくれそうなのは、今号のメイン特集「じこまんBEAUTY BOOK」です。「ar」は、「いいのいいの自分が 私、さいこーじゃん! って思うために 今日も可愛さを求め、私たちは美容に励むのです。その自己満が女の子を輝かせるから」と説き、誰に見せるためでもなくでも自分のために可愛くいようぜ! と読者を鼓舞します。 鏡を見た瞬間に「今日の私、いつもより可愛い!」と思うことが、「女子の最高の自分アゲ剤」だという部分は、大いに納得するとともに、こういう時勢こそ、自分で自分をアゲていく能力が必要なのだなあと考えさせられました。 「可愛いインスピを刺激(ハート)」してくれるという新作コスメはなかなか買いに行けませんが、それだけでなく、「湯船にしっかり浸かる」「睡眠をしっかりとる」「食生活を見直す」「顔ヨガ」など、すぐできることも紹介されています。いつもならば「入浴? 睡眠? それで可愛くなれるなら、世の中は美女だらけだろうよ」と、やさぐれた気持ちで読むところですが、今は心に沁み入りました。 別のメイク企画「八木アリサの恋しちゃったんだ顔」では、人気ヘアメイクのイガリシノブ氏が「ときめきONLY(ハート)うきうきフェロモン顔」メイクや、「欲はすべて…恋! ファーストデートメイク」などのハイテンションな“おフェロメイク”を紹介中。普段、街にしていく勇気はない人も、家でこっそり挑戦してみたら、イガリマインドで楽しくなれるかもしれない……とも感じました。 お尻出しもきっと、無駄じゃない 続いて見ていくのも、自粛疲れした心を潤してくれる企画。その名も「イケメンが全女子に捧げる褒め言葉」です。杉野遥亮、清原翔、塩野瑛久ら若手イケメン俳優たちが、読者へ“褒め言葉を囁いてくれる”というコンセプトの作り。 杉野は、上目遣いで「今の自分に自信を持って」。清原は、真っ直ぐ前を見て「頑張ることに無駄ってないから」。こちらも、普段であれば「けっ、抽象的なことばかり言いよって」と思ってしまいそうですが、こういう時期には沁みます。 清原は続けます。「今、どんなに大変だな、この頑張りは無駄だったかもなって思ったとしても、その経験は絶対これからの糧になるし、経験しているからこそわかることってたくさんあると思うんです」と。突然、露出キャラに路線変更をし始めたトリンドルにも、この言葉が届いていてほしいです。 前のページ12 島本有紀子(ライター) 女性ファッション誌ウォッチャー。ファッションページから読み物ページまでチェックし、その女性誌の特性や読者像を想像するのが趣味。サイゾーウーマンでは、「ar」(主婦と生活社)と「Domani」(小学館)レビューを担当していた。 記事一覧 最終更新:2020/05/05 18:00 楽天 ar (アール) 2020年 05月号 [雑誌] 「じこまん」はやらせていきたい感じ? 関連記事 「VERY」出産と女性へのメッセージを台無しにする、「ママになれた瞬間」企画の息苦しさ「ar」トリンドル玲奈の唐突な「尻出し」が、イメチェン特集号に掲載された意味「Domani」港区タワマン住民の「子育て」は時代逆行!? 「洗濯板を使わせる」意識の高さに衝撃「VERY」教育虐待・不妊を語るウラで、カバーモデル・矢野未希子の“いい妻”連載がツラすぎる!「ar」をブチ壊す、「LEON」編集長の言葉――女が自信を持つことは「俺たちにモテるため」ではない! 次の記事 松本、100万円貸付の申し込み数 >