杏、夫・東出昌大に続いて実母ともトラブル……毅然とした意志に勇気づけられるワケ
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
新型コロナウイルス感染が広がるなか、コピー用紙にウイルスが付着すると30分後まで感染力を持つとの報道が。ということは雑誌の表紙はどうなんだろう? との疑問で女性週刊誌の表紙を消毒薬で拭いてしまった。
第504回(4/16〜4/21発売号より)
1位「杏 実母から“12億円請求”裁判 ワンオペ育児で底なしの孤独」(「女性セブン」4月30日号)
2位「山田eyeモード 芸能界・テレビ界の現状と対策」(「女性セブン」4月30日号)
3位「石田純一も陥った“無自覚”の罠! 訪れた沖縄の超高級ゴルフ場とホテル」(「週刊女性」5月5日号)
4月15日、女優の杏が所属事務所のYouTube公式チャンネルにフォークシンガー・加川良の『教訓Ⅰ』を弾き語りする自身の画像をアップしたことは大きな反響を呼んだ。『教訓Ⅰ』はベトナム戦争時の反戦歌。ワイドショーなどでは、深く突っ込まれなかったが、そのメッセージは単に“ステイホーム”だけではなく、“国は国民の命を顧みない、だから隠れろ”とも受け取れる。
そんな杏だったが、その前週に発売の「週刊新潮」(新潮社)に実母の訴訟沙汰が報じられていた。それは母親を代表にした個人事務所から2014年に杏が完全独立したが、母親がこれを無効として金銭などの要求をしているというものだ。この報道を受け、「女性セブン」もその詳細について報じているが、そこには両親の離婚、母親の宗教への傾倒と母親の借金返済、そして東出昌大との結婚と不倫など、これまでの杏の軌跡が記されている。さらに裁判で母親が杏の過去の不倫歴と、それについて母親が心酔する霊能者に相談していたことを暴露したともある。
まあ、内容としては「週刊新潮」の後追いで、新たな情報はあまりない。でも改めて杏の人生を襲った数々のトラブルを記した「セブン」を読むと、なんとも切なくなってくる。そもそも母親の暴露だって、信ぴょう性があるのか。かつて夫だった渡辺謙の女性関係を暴露した母親が、今度は娘にその矛先を向ける。幸せなはずだった結婚生活も夫の裏切りで一転してしまったにもかかわらず、冒頭のように弾き語りを披露した杏。
その選曲からして杏の強い意思、毅然とした決意さえ感じるものだ。その姿はぜひYouTubeで見てほしいが、それを見ると、きっと杏はこのトラブルにも打ち勝ってくれるだろうと思う。そして杏の姿に多くの人が勇気づけられる。そんなことを改めて思わせてくれた「セブン」記事だった。