コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき77

ヤクザの人数が“史上最少”に! 元極妻が語る、「暴力団員が15年連続で減少」のワケ

2020/04/12 16:00
待田芳子(作家)

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

「1958年以来最少」の3万人弱に

 4月1日、警察庁は国内の2019年末の「暴力団員数」が3万人を切り、統計史上最少になったと発表しました。15年連続で減少しているそうです。毎年書いている気がしますが、いつの間にか統計資料のタイトルが『暴力団情勢』から『組織犯罪の情勢』になっているのも微妙なところです。

 資料によると、全組織の組員が2018年より2,300人(7.5%)減って2万8,200人となっています。このうち構成員は前年比1,200人減の1万4,400人、「暴力団と関わりの深い」準構成員数は1,100人減の1万3,800人。構成員、準構成員ともに、統計が残る1,958年以降で最少の人数だそうです。組織別では、六代目山口組は600人減の8,900人、住吉会が400人減の4,500人、稲川会が300人減の3,400人などとなっています。

 このうち高齢化などで亡くなっているヤクザがどんだけいるかわかりませんが、まあ数字的には「コワい暴力団員がますます減ってよかったね」ということになります。私は別にいいとは思いませんが。

 4月2日付の朝日新聞は、「警察庁は、暴力団勢力の減少の中で、一部が準暴力団・半グレと呼ばれるグループに移行している可能性があるとみて、実態解明に力を入れている」と書いています。まあ事実でしょうけど、そうしないと暴力団担当部署がなくなっちゃいますからね。

 とはいえヤクザは社会を映す鏡ですから、少子高齢化がかなり進んでいますし、経済格差が広がっています。さらに過剰な暴排のせいでマトモな仕事には就けませんから、大半の組員は苦しい状況にあります。生活できないからヤクザをやめるケースも多いそうです。

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