オンナ万引きGメン「1日に7人」捕捉! 最高記録を打ち立てた、忘れえぬ“あの日”
こんにちは、保安員の澄江です。
先月、この記事を監修してくださっている伊東ゆうさんが出演された『おたすけJAPAN』(フジテレビ系)と『ジョブチューン★人知れず活躍する正義の仕事人!取締りGメン密着SP』(TBS系)の放送を拝見しました。『おたすけJAPAN』で放送されたフィリピンのセブ島における捕捉活動は刺激的で、万引き犯の挙動は世界共通と証明してみせた伊東さんの眼力と、海外でも臆することなく捕捉に挑む勇気に感服。私には真似のできないことだと、あらためて感心した次第です。また、『ジョブチューン』の放送では、6日間に8人の被疑者を捕捉されたそうで、捕らえた被疑者の両腕に手錠がかかるシーンまで放送されていました。見たところ前歴のある常習者ばかりで、その事後処理を考えれば、1日に2人の捕捉が目一杯の状況だったと推測できます。警察庁が平成22年に万引き事案の全件通報指導を行って以来、軽微な事案も含めて通報するようになったため、事後処理に時間を割かれてしまうのです。万引き犯の摘発は、その9割以上が保安員の手によるもの。こうした背景があることから、自ずと巡回する時間は減り、それに合わせて捕捉件数も減少しています。
万引き事案の全件通報指導が浸透する以前は、盗品を被疑者に買い取らせて済ませることが多く、よほど悪質でなければ警察を呼ぶことはありませんでした。たとえ悪質な事案であっても被害届を出されることは稀で、罰金刑もなかったことから、常習犯がはびこっていたのです。1回の勤務で複数の万引き犯を捕らえることも珍しくなく、私自身、1日に7人の万引き犯を捕捉した記録を持っています。過去には、1日のうちに、同じ人を2回捕まえたこともありました。ちなみに、伊東ゆうさんの最高捕捉記録を伺えば、なんと1日に13人を捕捉された経験があるとのこと。内訳を聞かせていただくと、そのうちの5人は共犯関係にある中学生グループだったそうで、外国人2人組の共犯事案も1件含まれていると聞きました。それでも1回の勤務で8件もの事案を扱っており、そのバイタリティあふれる仕事ぶりに驚愕した次第です。
今回は、私が捕捉数の最高記録を打ち立てた忘れえぬ1日を、お話ししたいと思います。