【コンビニ飯】ローソンのパスタ「意外に優秀!」な“ベストメニュー”を管理栄養士がピックアップ
「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
ローソンのパスタ、種類が多くて選べない! 「テーマ別」に商品を分析
“コンビニ飯”の定番ともいえるパスタメニュー。特にローソンは、ミートソースやカルボナーラ、ナポリタンなど種類が豊富で、ミニサイズから大盛りまで選べるという力の入れようです。しかし、「何を選ぶか逆に迷う!」という贅沢な悩みも……。そこで今回は、テーマに合わせて川村先生にパスタを選んでいただきました。※価格はすべて税込み。
――まず、「パスタ」自体の栄養素には、どのようなものがあるのでしょうか?
川村郁子氏(以下、川村) パスタの麺にはタンパク質が豊富に含まれており、1食分80gの場合、約9.8gも摂取できます。コップ1杯より少し多い、牛乳300gのタンパク質量と同じぐらいですね。具材との組み合わせによって、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの微量栄養素を1品で手軽に摂ることも可能です。忙しい時でもサッと食べることができて、腹持ちがいいのもうれしいですよね。
ただし、パスタの調理法は油を多く使うものが多いため、脂質を過剰に摂ってしまいがちです。コンビニでパスタを選ぶ際には、成分表示を確認しながら選ぶとよいでしょう。
――ローソンパスタの中で、「最もバランスよく栄養が摂れるメニュー」はどれですか?
川村 意外かもしれませんが、ミートソーススパゲティはそこそこ優秀なんですよ。ローソンのメニューでいうと「牛肉と野菜の旨味!ミートソース」(535kcal/399円)がいいですね。
ひき肉のタンパク質や亜鉛、鉄だけでなく、トマトソースにはカリウム、玉ねぎには食物繊維などが含まれているので、これ1品でいろんな栄養素を摂取することができるんです。ただし、ビタミンDやビタミンCが不足しがちなので、別の食事のときに野菜やキノコ類、魚介類を食べるようにして、1日のトータルで栄養を調整するのが理想的です。
――では、野菜を摂りたい「ヘルシー志向の人におすすめ」のパスタはどれですか?
川村 「瀬戸内産しらすの和風ペペロンチーノ ~いりこ仕立て~」(536kcal/480円)ですね。
ヘルシー志向の方には、水菜などの野菜が少量ながら入っているのはうれしいポイントでしょう。カリウムやビタミンKなども補えます。また、 しらすがたっぷり入っているため、現代人に不足しがちなカルシウム、ビタミンDを摂取できます。食物繊維をもう少しプラスしたい方は、“すりごま”をトッピングするのがおすすめ。手軽に栄養バランスが取れますし、風味もアップしますよ。
――最後に、「最も栄養価の低いパスタ」を教えてください。
川村 「黒胡椒香る!カルボナーラ」(589kcal/480円)でしょうか。
カルボナーラは脂質が多い点も気になりますが、栄養素が不足しがちなところも心配ですね。生クリーム、ベーコン、粉チーズなどを使用するため、飽和脂肪酸が多くなります。一方で、野菜がほとんど摂れず、ビタミンCやビタミンKなどが不足しがち。クリーム系のパスタを食べるときは、サイドメニューで水溶性食物繊維を含むサラダを組み合わせるといいでしょう。
――ローソンのメニューだと、どんなサイドメニューを追加するのがいいですか?
川村 豆や海藻などがたっぷり入った「和風サラダ(78kcal/130円)」がおすすめです。
食物繊維やカリウム、ビタミン類の栄養素をプラスすることができるのがいいですね。パウチタイプの商品なので、メニューによってはパスタにのせて食べてもよさそうです。手軽に栄養素を補うことができる上に、かみ応えがあるので、満腹感を得やすいところもポイントですね。
(文:佐藤真琴)
■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」 https://shokuikuko.net/