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『ザ・ノンフィクション』レビュー
『ザ・ノンフィクション』日光さる軍団で働く新人1年生「就職先はさる軍団 ~師匠と弟子と新入社員~」
2020/03/23 19:48
同じく新入社員の夢子はパートナーとして、新人には少々扱いづらい6歳の発情期のオス「はん君」を選ぶ。夢子は早く舞台に出たがっていたが、高尾山さる園での初公演ではん君は何もしてくれず、夢子のデビューもほろ苦いものとなった。しかし、その後の新人公演ではん君は夢子の掛け声に合わせてバク転5連続を華麗に決めた。
夢子が社会人になって初めての帰省では、母親に女の子からファンレターをもらったことなどを話していた。その後、夢子は旧友と再会し、大学生の友人の一人は夢子の仕事ぶりに涙していた。一足先に大人になった夢子がまぶしかったのだろう。新人の夢子にとっても、母親や友人に、自分のここ一年の軌跡を話せたことは、強い励みになったはずだ。
日々の暮らしの中で、自分の仕事の話をする人が少ないように思う。特に年を重ねた人ほど少ない。それでも誰かに聞いてもらいたい気持ちがあるから、愚痴や自慢を聞いてくれるキャバクラやスナックは潰れないのだろう。「仕事でこんなことをした」「頑張ったね」と仕事の話を上手に聞いて、聞かれてという行為がもっと自然になれば、心の調子を崩す人は減るのではないかと、私は思っている。
なお、モンキーエンタープライズのホームページを見ると、日光の劇場以外でも、上野公園など関東を中心に路上公演を行っている。夢子や吉澤の活躍も見られるかもしれない。
次週のザ・ノンフィクションは今週同様若者の新生活をテーマにした『夢と涙の六本木 ~モモとチャムの上京物語~』。夜の六本木でダンサーとして働くため香川から上京したモモと、中学生の時、年齢を偽りキャバクラでアルバイトをしていた栃木から上京したチャムの話。
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最終更新:2020/03/23 19:48