コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」
石橋貴明、「モテる」に重きを置かない若者とのギャップ――「40年ぶりレギュラーゼロ」報道に思うこと
2020/02/20 21:00
世代で価値観が違うのは当たり前で、無理に相手におもねっても意味はないだろう。石橋はバブル時に一世を風靡したタレントで、同世代に同じ価値観を持つファンを抱えていると思われる。
以前この連載で、元貴乃花親方の元妻・河野景子について、「バブル世代は、いつまでもモテたがっているのではないか」と書いたことがあるが、石橋はこの際、バブル世代向けの『ねるとん紅鯨団』(フジテレビ系)を復活させたらどうだろうか。番組の最初に「タカさんチェック」と称して、女性参加者が石橋から一方的にいろいろ聞かれることや、男性参加者が女性参加者に告白する(女性には告白の権利がないので、男性に好かれないと終わり)仕組みなど、男女平等教育を受けた若い世代には「は?」と思われる番組かもしれないが、「アプリは怖いが、出会いはほしい」という恋愛したいバブル世代には人気が出るかもしれない。
石橋のオンナ遊び話や女性に対する容姿いじりの芸風は、今では受け入れられないだろう。しかし、長年、芸能界の先頭を走ってきた石橋が、それだけの芸人だと私は思わない。熟成した新しい石橋を見たいと思うのは、私だけではないはずだ。
最終更新:2020/02/20 21:00