「拭き取りメイク落とし」は“たわし”で肌を擦っているも同然! 上原恵理先生がズバリ斬る
――基礎化粧品の使用方法で、肌は良くも悪くもなるんですね。ドラッグストアやデパート、皮膚科などさまざまな場所で、数多くの基礎化粧品が販売されていますが、違いがわかりません。
上原 まず、商品に記載されている分類表記を確認してください。一般的なスキンケア用品は「薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」により、「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」のどれかに分類されています。有効成分や効果・効能の強さが異なり、「化粧品」は効果効能が一番弱く、簡単に言えば乾燥を防げる程度。そこにちょっぴり有効成分が入ったものが「医薬部外品」です。最も効果の高い「医薬品」は医療機関でしか手に入りません。市販の商品で、効果がほしいのであれば、「医薬部外品」と表記されているものをオススメします。
あとは、パッケージに書かれているヒアルロン酸やコラーゲン、プラセンタなど“肌に良さそうな成分”に騙されないこと。次回詳しくお話しますが、ヒアルロン酸などの分子量は大きいから、肌の奥深くまで浸透することはない。保湿効果はあるものの、ハリツヤが生まれることはありません。
スキンケアはとにかく優しく、擦らずに医学的根拠が証明された化粧品を塗ること! マッサージ器具でコロコロしたりしちゃダメ! 擦るのはかかとだけにしてください(笑)。
上原恵理(うえはら・えり)
2006年群馬大学医学部医学科卒業後、同年東京大学医学部附属病院研修医として勤務。08年に東京大学形成外科医局、10年帝京大学医学部附属病院を経て、18年より表参道スキンクリニック勤務。豊胸や乳房再建の最先端術式を数多く手掛けており、美容外科医の目線から、症例や美容法に切り込んだSNSが話題に。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)や多数メディアに出演するなど、活動の場を広げている。
表参道スキンクリニック表参道院
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