2019年「調味料ベスト3」! 調味料ソムリエに聞く、かけるだけで「カンタンおいしい」逸品
――あらゆる世界で激動続きだったこの1年を、個性豊かな著名人の方々に振り返っていただくコーナー「あの人が2019年を振り返る」。近年、「タレ」への関心が高まっているようだ。つけるだけ、かけるだけ、混ぜるだけ――それだけで味がキマる調味料は、持っていて損のないアイテムといえる。今回は、全国各地の知る人ぞ知る“ご当地調味料”やメーカーいちおしの調味料を発掘する「調味料選手権」を主催する調味料ソムリエ・MICHIKO氏に、2019年の「ベスト調味料ベスト3」を聞いた。
2019年、お気に入りの調味料ベスト3
【1位】「ゴールデンマスタード」GOLDEN MUSTARD株式会社 1,200円(税別)
黄金色に輝く、キャビアのような粒マスタード! マスタードというと、サンドイッチやローストビーフに使われている、酸味が強くて少し辛みが強いものを想像しませんか? ビネガーを使うことが多いマスタードですが、この商品は、日本の伝統調味料である米酢と白醤油、みりんなどを使っていて、酸味と甘みのバランスの良い、辛味も抑えたマイルドな爽やかな味わいに仕上がっています。
マスタードは昔からおなじみのスパイスのひとつで、独特の風味と辛みがあり、和からしもなども同じ仲間。この商品は、カナダ産のイエローマスタードを使い、大きな粒をそのままつぶさずに調味料に漬け込んでいます。口の中でマスタードシードがプチプチとはじけて、リズミカルでとても楽しい。マスタード界のキャビア、黄金色に輝くその姿から「ゴールデンマスタード」と名付けられたとか。色合いが美しく、料理にトッピングするだけで豪華な本格的な一皿に変身してくれます。全体がトロリとしているので、野菜などの素材にもよくなじみます。
オススメの食べ方:魚のカルパッチョやサラダ、ステーキや唐揚げ、野菜の蒸し物などにトッピング、スープのちょい足しに……。いつものドレッシングやマヨネーズ、タレ類にプラスしたり、小松菜などの野菜の炒め物の味付けに、カレーの隠し味にも。和洋中、どんな料理にも使える万能調味料です。調味料ソムリエ・MICHIKOのオススメは、「ぎょうざ」にトッピング! 是非、お試しあれ♪
【2位】「海かおる ホイスターソース」気仙沼水産資源活用研究会 700円(税別)
磯の香りと旨みが、ギュッと詰まったソース! 三陸の海というと、きれいな海、カキやホヤを連想する人が多いのではないでしょうか。ホヤ、ちょっと形もデコボコしていて真っ赤な色合いが何とも……。ですが、海のパイナップルとも呼ばれているんですよ。好き嫌いが分かれることが多い食材の一つではあるものの、地元で新鮮なホヤを食べた時の感動をいまだに忘れることができません。
ホヤは、黄色い肉厚な身、独特の風味と苦み、磯の香り、五原味が揃ったうま味が凝縮された「海の恵み」です。三陸の海でじっくり育ったこのホヤを使ったのが「海かおる ホイスターソース」。ホヤを濃縮し、醤油等の調味料と合わせてあります。ホヤ特有の臭みを醤油が消し、芳醇な味わいにしてくれていますよ。
オススメの食べ方:サラダや蒸し野菜、焼いた肉や魚にかけるだけで、ホヤの豊かな味わいが口の中に広がり、まろやかなオツな味に。ワンランクアップした料理になります。サラダやディップには、「海かおる ホイスターソース」にオリーブ油をプラスしてドレッシングで。またマヨネーズに加えて、ディップソースに。炒飯や野菜炒め、焼き肉などには、味付け調味料としてこのまま使いましょう。料理が時短になるだけでなく、デリシャスに。調味料ソムリエ・MICHIKOのオススメは、卵かけご飯! やみつきになるおいしさです。
是非、お試しあれ♪
【3位】「発酵のちから サクサクしょうゆアーモンド」キッコーマンこころダイニング株式会社 850円(税込)
サクサク! おかずのような、デザートのような、食べる調味料! 一口食べたら、サクサクとした食感とオイルベースのまったり感に、「おいしい!」と声を上げてしまいそう。
「発酵食品はカラダにいいらしい」、そんな言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。発酵食品である醤油の新しい世界を広げた一品です。醤油を絞る前に発酵と熟成が終わった「しょうゆもろみ」が使われていて、旨みとコク、深い味わいと香りがたっぷり詰まっています。このしょうゆもろみの醤油をフリーズドライにしておいしさを閉じ込め、ローストアーモンド、フライドガーリック、フライドオニオンなどサクサク具材の饗宴、満足感たっぷり。
最近はナッツの栄養効果にも注目が集まっていて、中でも栄養豊かなアーモンドは健康や美容、ダイエットにと人気です。ベースは国内で絞られたなたね油を使っています。なたね油と言えば、江戸時代から食べられてきた油とか。ニオイなどのクセがなく、あっさりとした味わいが特徴です。
オススメの食べ方:このまま、ご飯にのせても、豆腐や茹でた野菜、卵焼きやローストビーフなどにトッピング、パスタやうどんと和えても、何に使ってもおいしくなること、間違いなし。調味料ソムリエ・MICHIKOのオススメは、そのままチーズとクラッカーにのせて、ワインのお供に! 是非、お試しあれ♪
ベスト3から外れたけど、紹介したい!
■「ふんわり 鯖ふりかけ」漁村女性グループめばる (大分県)2,180円(税込・送料込み)
朝に採れた鯖だけで作られたふりかけ! 大分県豊後水道の漁港に朝、水揚げされた鯖のみを使っています。カラダのためにも、魚はたくさん食べたいですよね。特にDHAたEPAが豊富な青魚。でも現実はなかなか難しいもの。漁師の奥さん、おばちゃんたちが、「もっと魚をたべてほしい!」という想いから、商品化したのがこの「ふんわり 鯖のふりかけ」。 地元の漁師の家の食卓には、鯖のふりかけは常備菜とか。
このふりかけは、ほぐした鯖の身をそのまま食べているようなやわらかな口当たり。地元のわかめや生姜、椎茸の粉末が旨みをアップし、魚臭さも感じません。朝は白いご飯にのせて、夜はお茶づけにのせて、マヨネーズと和えてディップソースに、青菜などのお浸しにのせても。調味料ソムリエ・MICHIKOのオススメは、おにぎりの具材に! 是非、お試しあれ♪
2020年に注目している調味料ジャンルは?
健康志向を反映した
・食べる調味料系(地元の食材を使ったものなど)
・タレ系(そのままかけるだけで、味が決まるもの)
MICHIKO(みちこ)
調味料ソムリエ、野菜ソムリエ。「調味料選手権」審査委員長を務める。『KinKi Kidsのブンブブーン』(フジテレビ系)『教えてもらう前と後』(TBS系)ほか、テレビ出演多数。食養生士・料理研究家・調味料研究家
◎レシピ掲載:『心臓強化 病気を防ぎ克服する本』『塩ミカンで病気が治る!肌髪ツヤツヤ』(ともにマキノ出版 )