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年末特別企画

【米エンタメ2019年総決算】カニエ「宗教に傾倒」、カーダシアン家「コントロール不能」、ビヨンセは「優等生すぎ」!?【渡辺志保×辰巳JUNK(上)】

2019/12/21 18:00
小島かほり

 1月3日に米ケーブル局「Lifetime」がR&B歌手R・ケリーの性的虐待告発ドキュメンタリー『Surviving R.Kelly(R・ケリーからの生還)』を放送するという衝撃的な出来事から始まった、2019年の米ショービス界。#Me Too以降は性暴力根絶、有害な男らしさへの警鐘といった機運が高まっており、さらには多様性ある社会を目指すためのポリティカル・コレクトネスが作品はもちろんアーティスト自身にも求められるなど、業界そのものの価値観が大きく変わろうとしている。

 そこで、ブラックミュージックやヒップホップに詳しいライターの渡辺志保さんと、ゴシップとカルチャーの両視点からショービズ界に斬り込むライター辰巳JUNKさんに、19年に起こったトピックを振り返りつつ、来年以降の動向を占ってもらった。

今年も米メディアを翻弄した、敬三ではないほうのカニエ

――今年も本当にいろんなことが起こりましたが、気になる出来事はありましたか?

渡辺志保さん(以下、渡辺) 例年に続き、個人的には今年もカニエ・ウェスト、キム・カーダシアン夫妻が気になっていました。1月にはカニエがサンデーサービス(※1)をスタートしたんですよ。最初はキムのインスタグラム・ストーリーでちょっと見られるぐらいだったのですが、徐々に参加していたミュージシャンもインスタに上げ始めて、「なんだこれ?」と広まっていったんです。4月に行われたアメリカ最大の音楽フェス「コーチェラフェスティバル」でも、出張版サンデーサービスを催して。もともとカニエは、今年のコーチェラにヘッドライナーとして出演する予定だったんですけど、ステージじゃなくてドームを作りたいと言いだしたんです。主催者側が「立地的に無理」と言ったら、「じゃあもう出ません」ということで、いったんは出演がキャンセルになった。結局メイン会場から離れた原っぱみたいなところを使い、かなりイレギュラーな形でサンデーサービスを持っていった。その際に、サンデーサービスが初めて世界中に生中継されて、その全容が明らかになったんです。そのぐらい、今年は宗教色の濃い活動が盛んでしたね。

 10月25日にアルバム『JESUS IS KING』を発売したんですが、制作期間中はスタッフに婚前交渉を禁止するとか、自分のアルバムでは下品な言葉は絶対使わないとか、そこまで徹底していたみたいで、もともと作っていた別のアルバムはお蔵入りになった。個人的に、いちファンとしてはカニエと周波数を合わせるのがちょっと大変な1年でした。

辰巳JUNKさん(以下、辰巳) だって1年ぐらい前は「妻の姉妹全員とヤリたい」みたいな下品な曲(「XTCY」)を作ってましたよね。

渡辺 そう。去年9月には米最大級のポルノサイト「Pornhub」の「Pornhub Awards」に、カニエのクロージングライン「イージー」からポルノ女優用の衣装を提供していたんですよ。しかも、ちゃんと特別に誂えた素敵な衣装で、おっぱいバーンって出てるみたいな。それ用に「I Love It」という曲を作ったり、そのリリックも「おまえは本当になんてヤリマンなんだ」といった歌詞で身もふたもない感じだったんですけど……。

――そこまで方向転換して、ファンはついていけてるんですか?

辰巳 あんまりついてきてない。

渡辺 でも『JESUS IS KING』はビルボードで1位になっていて、同時にクリスチャン・ミュージック部門でも1位を獲っているんです。賛否両論ある感じで、アルバムに対するレヴューも真っ二つに分かれているという印象です。

辰巳 サンデーサービスは、ブラッド・ピットらハリウッドセレブも参加してますよね。その流れのもとにありそうな存在が、ジャスティン・ビーバーやセレーナ・ゴメスらが通っていた「ヒルソング教会」。サンデーサービスと同じように音楽をメインとした礼拝なんですけれど。ニック・ジョナスも通っているし、キムエ夫妻(キム・カーダシアンとカニエ)の結婚式もヒルソングと近しい牧師に来てもらってました。カーダシアン姉妹の中では、コートニーが一番熱心に通っていました。一時期、ジャスティンがコートニーとウワサされたのは、同じ教会に通う信者だからかも。当時のジャスティンはセレーナ、いま妻となったヘイリー、コートニーら、信者仲間とばっかりウワサが出ている。Twitterを見ていておもしろいなと思ったのは、「『JESUS IS KING』を聞いて、ヒルソングからカニエ教会に移るセレブは多そう」という内容のツイートです。

※1 一般的な日曜礼拝とは異なり、牧師による説法ではなく、ゴスペルなどのパフォーマンスがメイン。もともとは一部の人しか参加できないクローズドな形だったが、回を重ねるごとに規模が大きくなり、最近では多くのセレブも参加している

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