元極妻が考える山口組のハロウィン終了——12月13日「事始め」前後に“抗争”と諸説あり
今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。
山口組の「ハロウィン」は終了?
今年は山口組による「ハロウィンのお菓子配り」がなかったことが、けっこう大きく報道されましたね。このお菓子配りは、三代目山口組の田岡一雄親分の時代から半世紀近く続いていたはずなので、ちょっと残念な気がします。
2015年に山口組が分裂した時もお休みでしたが、あの時はいわば非常事態でしたからね。今回は、「暴力団からお菓子をもらってはいけない運動」によるもので、今後の存続が危ぶまれる事態になってしまいました。
以前も書かせていただきましたが、去年くらいから神戸市の教育委員会が「暴力団はハロウィンをやるな!」とシュールすぎるアピールをしてましたね。報道で見る限り、お菓子も豪勢ですし、一緒に来るお母さんには、なぜかトイレットペーパーまでつけてくれたそうですから、地元で評判なのもわかります。
でも、評判になればなるほど困るのが警察です。「山口組の人は、ああ見えてやさしい」的な話には絶対にしたくないので、中止させるのに必死だったのでしょう。刑事さんのお子さんも、「パパー、山口組に行きたい」とか言ってたかもしれません。気持ちはわかりますが、なんか世知辛いですよね。
実は、1990年代くらいまでは、地元の刑事さんや取材に来た記者さんたちにヤクザ組織がお弁当やお菓子を振る舞うのは、珍しくありませんでした。でも、「〇〇組は地元名物の〇〇弁当を記者に配っている」とか問題になって中止になったり、暴排が進んだりして、廃れていったようです。
これは想像なんですが、何かの理由で「もらえなかった人」が、ひがんで「ケシカラン」と告発したんじゃないでしょうかね。想像ですけどね。とはいえハロウィンが話題になるくらいなら、まだ平和といえます。
10月の若頭出所で一気に緊張感が高まったといわれる六代目山口組・神戸山口組・任侠山口組の関係は、今後はどうなるのでしょうか? この原稿を書いている11月7日現在は落ち着いていますが、「事始め(12月13日)までに一波乱ある」説と、「いやいや事始めはちゃんとやりたいから、ドンパチやるならそれ以降」説、「年内は様子見」説、「年内に『一つの山口組』への筋道をつけたい」説など、諸説あるようです。
事始め式は、ヤクザにとってのお正月なので、これはきちんとやりたいでしょうね。となると、やっぱり動きがあるのは事始めの後なのでしょうか? メディアはだいたい「抗争の危機」をあおっていますが、イケイケの若頭に対して「今はそんな時代じゃない」と六代目山口組幹部がボヤいてるとの話も出てきました。
今は、こんなディープな記事もアリなんですね。ちょっとびっくりですが、「自身の収監中に起こった分裂を許せない若頭」と、「昔ながらの街中での抗争事件を避けたい幹部」との間に温度差があるのは、わかる気もします。