サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」大久保佳代子から考える理想の先輩像 コラム 女のための有名人深読み週報 「大久保佳代子が、後輩から慕われていない理由」から考える、いま求められる理想の先輩像 2019/11/07 21:00 仁科友里 女のための有名人深読み週報 失恋したいとうあさこを突き放したことも…… 「話を聞く」と言えば2017年、大久保とともに『中居の神センス塩センス!!』(フジテレビ系)に出演したいとうあさこが、こんなエピソードを披露していた。 大失恋した大久保は、2日に一度のペースで、大親友である後輩・あさこ宅に泊まり、あさこも大久保用のパジャマを用意して、朝まで話を聞くなど親身になっていたそうだ。しかし、あさこが失恋をしたとき、大久保は「用事がある」とあさこを突き放したという。大久保は「同じ話を延々と。辛気臭い」と、その理由を語っていた。 現実的に考えれば、失恋後にいろいろ考えたところで、どうにもならない。そんなのは本人もわかっているだろう。けれど、その一方で、心の整理のためにうじうじ考える時間を欲し、誰かに話を聞いてほしいと思うことはあるはず。それを親しい先輩が、「辛気臭い」と切って捨てるのはいかがなものか。特に大久保の場合、自分の失恋の際に、あさこに付き合ってもらったという“借り”があるのだから、聞いてあげるべきなのではないだろうか。 悩みというのは、明確な正解があるとは限らないもの。しかも、悩んでいる人が誰かに意見を求めたとしても、結局のところそれを聞き入れず、自分の思った通りにするというのは、よくある話である。となると、悩みは「聞いてもらう」ことに意味があり、聞き手は、「いかに気持ちよく聞いてあげる」かが問われるのではないだろうか。特に後輩が先輩に相談する場合、力関係に差があるので、先輩が聞きたくなさそうなそぶりを見せたら、後輩は気を使って無理に話を終わらせるしかないだろう。後輩に対して「先輩面をしない」といくら大久保が思っても、歴然とした上下関係がある以上、後輩にその姿勢は伝わらないのではないか。 『ロンドンハーツ』で、意外にも「お世話になっている先輩第1位」という声が多数集まったのは、有吉弘行だった。後輩いわく、有吉は後輩の出演する番組を見ていて、しかも褒めてくれるそうだ。有吉は「俺は後輩の話を聞いて、ずっとウケているだけ」と言っていたが、今の時代に慕われる先輩というのは、頻繁に会ったり、高い食事をご馳走するのではなく、自分の意見は言わずに、ひたすら後輩の言うことや仕事ぶりを、受け止めてあげる人なのかもしれない。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。 前のページ123 最終更新:2019/11/07 21:00 Yahoo オレは絶対性格悪くない! / 有吉弘行 有吉の好感度の上げ方はえぐい 関連記事 宮迫博之と徳井義実の「足を引っ張らない」ために――後輩思いの明石家さんまが注意すべきこと小室哲哉、KEIKOとの離婚調停スクープに考える「面倒なものはポイ捨て」という冷酷な性格渡辺直美にあって、ゆりやんレトリィバァに“ないもの”とは? きわどい星条旗柄の水着に思うこと道端アンジェリカ、夫の逮捕報道を通して見えてきた「実はカネに執着ナシ」の一面松本人志、「嫁とカネ」の話に募る不安――「遺言状を書いておくべき」と進言したいワケ 次の記事 伊野尾、27時間テレビの記憶がない!? >