「大久保佳代子が、後輩から慕われていない理由」から考える、いま求められる理想の先輩像
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます
<今回の有名人>
「先輩面と言うか、恩着せがましい感じで接しない」オアシズ・大久保佳代子
『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系、10月29日)
かつて『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「たいこ持ち芸人」という企画の回があった。たむらけんじによると「ネタを作るより、先輩に気に入られる方が早く売れる」そうで、出演者が、先輩をいかに気持ち良くするかのテクニックを披露していた。これは「仕事のない芸人が、世に出るためのテクニック」と見ることもできるだろう。そういう意味で、売れていない芸人にとって、全ての売れている先輩はありがたい存在と言えるのではないか。
それでは、自分の力で仕事が来るようになった芸人にとって、どういう先輩が「いい先輩」なのだろうか。10月29日放送『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で放送された、「後輩にちゃんと慕われている? 相思相愛ウラ取りグランプリ」に、後輩の本音が隠されているように感じた。
同企画では、まず芸人に、「可愛がっている後輩10人」をランキング形式で挙げてもらう。そこで名前が挙がった後輩たちに、同じく「お世話になっている先輩10人」をランキング形式で発表させる。お互いが1位を指名したら相思相愛で、ベストの関係となる。
実際にアンケートを取ってみると、「自分は慕われていると思っていたが、後輩はそうでもなかった」という場合が多い。例えば、FUJIWARAの藤本敏史は、パンサーの向井慧、ジャングルポケットのおたけが自分を1位に指名すると予想していたが、実際は向井が5位、おたけが4位といった具合だ。