コラム
「元極妻」芳子姐さんのつぶやき62

元極妻が考える山口組若頭・出所――ヤクザ業界はまだまだ嵐、工藤會総裁は“連載”スタート!

2019/10/27 16:00
待田芳子
「週刊実話」10月31日号(日本ジャーナル出版)

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

警察のメンツVSヤクザの意地

 台風19号の被害が、まだまだ収まらないようです。被災された皆様にお見舞い申し上げます。昔は復旧作業もヤクザの出番でしたが……。お役に立てないのは残念ですね。

 そして、ヤクザ業界は、まだまだ嵐な感じです。10月18日には、山口組のナンバー2である高い山清司若頭の出所が報道されました。早速ネット住民からファッションチェックされてましたが、特に大きな混乱もなく、傘下組織の事務所に入ったことが報じられていました。

 しかし、ニュースで「(事務所には)次々と(祝いの)重箱が運び込まれ……」とありましたが、なんでこういうことを書くんでしょうね。重箱を用意したお料理屋さんが暴排条例の「暴力団への利益供与」でアゲられたら、マスコミは責任を取れるんでしょうか。テレビを見ていてちょっと思いました。

 若頭の社会復帰で、三つに分かれている山口組がどうなるか……は、ヤクザ業界だけではなく、世間が注目しているようです。ターニングポイントとなるのは、やはり前回も書かせていただいた10月10日に起きた神戸山口組の中核組織である山健組の銃撃事件でしょう。今までも殺人も含めて何件もの事件がありましたが、今回は警察官の目の前で撃ったのがインパクト大でしたね。

 その後の報道によりますと、ヒットマンは少し前から事務所近くに車を止めていて、警察官が職質したら、週刊誌記者を名乗ったそうです。ちょっと車の外に出てもらって詳しく話を……となった時に組員2人が通りがかり、そこでいきなり拳銃を取り出して撃ったんですね。

 おまわりさんの目の前でハジいたらまずいです。抗争状態にある中で、警察官は24時間張り付き警備をしていたのに、「メンツをつぶされた」ということになりますからね。警察もヤクザもとにかく「メンツ」が大事なのは、男子の性(さが)なんでしょう。メンツをつぶされた警察がどう動くかわかんないですが、昔(暴対法が施行された1992年より前くらい)ならボス交(トップ同士の密談)もあったと思うんですけどね。

「ハデにやってくれたのう」
「ま、あのくらいは、な」
「どないするつもりや?」
「そやなあ……」

 とかなんとか(多分)、そんな感じで方向を模索したと思うんですが、今どきボス交もないでしょうしね。今後はどうなるのか、さらに大注目です。

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