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【アラサー一人暮らし、理想の賃貸物件を探す】

【アラサー一人暮らし、理想の賃貸物件を探す】「3路線使用可能・駅徒歩10分」好条件に“決定的な欠点”アリ!?

2019/09/13 21:00
サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman

 「引っ越しシーズン」といえば、新生活がスタートする春先を連想しがちだが、実はこれから“狙い目”な時期がやってくる。8~9月は転勤シーズンのため物件に空きが生まれ、10~12月中旬までは引っ越し業者が「閑散期」のため、費用が安く済むのだ。とはいえ、不動産サイトをのぞいても、素人目では“いい物件”の判断がつかない……。そこで、住居・防犯・風水のプロが「アラサー女性ひとり暮らし」に最適な部屋をジャッジ。“物件三銃士”が認める理想の住みかは見つかるのか――!?

部屋探しのコツとポイント! 物件三銃士から3つの助言

・「ユニットバス」は利点もあるが、“決定的な欠点”も多い
・物件情報には載らない「バスの路線図」を確認せよ
・「多路線使える」は基本的に“メリット”と見てOK

<賃貸物件の場所>

・都心部から電車で10~20分。周辺に3路線駅があり、一番近い駅まで徒歩10分、遠い駅で20分かかる(通勤で使う路線は徒歩10分)
・大通りから1本小道に入った住宅街だが、街灯もあり夜でも明るい

<賃貸物件の詳細情報>

敷金/礼金それぞれ1カ月分、鉄筋コンクリート、4階建/2階(17戸)、角部屋、管理人巡回、防犯カメラなし、ペット不可、オートロックあり、インターフォンあり(テレビモニターなし)、宅配ボックスなし、ゴミ出し24時間OK、都市ガス、階段あり、エレベーターなし

 この前、一人暮らしの女性と話をしていたら、「ユニットバスは掃除がラクでいいよ!」と言っていて、ちょっと驚きました。これまで見ていただいた物件は、どれも「バス・トイレ別」で、何となくそれが“常識”だと思っていたからです。その話を聞いてから、ユニットバスの物件も含めて探してみたんですが、都心に近くて家賃も安く、かなりいい条件の部屋が結構あってまた驚き……。でも、イマイチ「ユニットバス」の利点がわからなくて、この部屋に決めるのは勇気がいります。やっぱり、無難に「バス・トイレ別」を選んだ方がいいですか? ちなみに、この物件は「3路線利用可能」を売りにしているようで、一番遠い駅だと徒歩20分とのこと。基本的には会社と家の行き来しかしないのですが、「路線は使えれば使えるだけいい物件」なのでしょうか?

ユニットバスに“水漏れ”の危険アリ!? 「住居のプロ」評価 ★★★☆☆

 この物件の場合、駅近ではないものの「3路線使える」という利便性は、働く女性の住まいとして大きなメリットです。近年は突然の局所豪雨などで、鉄道の運行がストップしてしまうケースも増えていますから、そうした不測の事態のときに「鉄道トラブルを回避できる路線を複数持っている」という点は、“強み”と考えて良いでしょう。

 やはり、交通手段が充実したエリアというのは、賃貸物件としてもニーズが高くなる傾向にあります。鉄道に限らず、バス路線も含めて「どのような交通手段が使える物件か?」については、必ず自分でチェックするようにしましょう。物件情報には載っていなくても、意外と便利な都心直結のバス路線が通っているエリアもあるので、バス路線図の確認もマストです。

 一方で、個人的には「ユニットバス」がこの物件の減点ポイント。ユニットバス物件は、バス・トイレ別の物件と比較すると(同じ広さ・築年数であっても)5,000円~10,000円ほど賃料が下がると言われていますから、「賃料を抑えられる」という点は、確かにメリットです。そして、「掃除がラク」という利点もあるでしょう。ただし、この点をメリットとして捉えることができる人は、ふだんお風呂に入らない「シャワー派」の人のように思います。

 ユニットバスの場合、バスタブにお湯を張った状態で髪を洗ったり、体を洗うことはしませんよね。となると、「1日の汚れをシャワーでスッキリ落としてからお風呂に入る」ためには、シャワーを浴び終わってからお湯をためる必要がありますが、なかなかこれをやる人はいないでしょう。また、ユニットバスには「追い炊き」や「給湯のオートストップ」機能が付いていないことが多いですから、お湯張りの最中に疲れて寝落ちでもしてしまったら、下階への水漏れ事故など大変なことになりかねず……実はこれ、筆者の実体験。お湯張り中の寝落ちには、くれぐれもご注意を!

 また、「掃除がラク」と言いながらも、ユニットバスは湿気がこもりやすいので、カビや黒ずみが発生しやすくなるという事情もあります。「シャワー派」「こまめに掃除できる派」の方であれば、ユニットバス物件でも賃料メリットを感じながら快適に生活できると思いますが、そうでない方はやはり、「バス・トイレ別」を選ぶのが鉄則でしょう。

■「住居のプロ」福岡由美(ふくおか・ゆみ)
ライターエージェント、ヒューズ・エンタープライズ代表取締役。住宅ライター・住宅ローンアドバイザー・FP技能士・ ラジオ構成作家。大手生命保険会社で事務職に従事した後、 ラジオレポーターに転身し名古屋・ 東京の放送局で中継レポーターとして活躍。その後、 間取り好きが高じて住宅ライターとしての活動をスタート。 現在は東京・ 名古屋を拠点に全国で取材を行いながら住宅情報ウェブサイト等で コラム・レポートを執筆中。20年超の取材経験を生かし『女性のためのマンション購入セミナー』や『失敗しない家づくりセミナー』などの講師も務めている。
中日新聞「オピ・リーナ」ブログ『なごやのねたや福岡由美の名古屋ネタ帖

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