「親友の不倫をやめさせたい!」アラサー女子の葛藤に、プウ美ねえさんが提案
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「親友がろくでもない男と不倫しています」
高校時代からの親友(独身)が、ろくでもない既婚者の男に引っかかっています。相手の男は離婚する気は毛頭なく、親友の体目当てとしか思えません。親友にきつく当たることもあるそうです。さっさと縁を切れといっているんですが、親友は相当惚れ込んでいて、「もう関係をやめる」と言いつつ、ずるずるホテルに行っているようです。しかも「奥さんがいなかったら私と一緒になってくれていたはず」「彼は奥さんの手前、私に本気にならないように、わざと暴言を吐いて距離をつくっている」「奥さん死んでくれないかな」などと言い出す有様です。「あの男はあなたのことを愛してないよ」と言いたいのですが、傷つけるような気がして言えません……。どうしたら親友の目を覚まさせることができますか。(ケチャップ、29歳)
【プウ美ねえさんの回答】
確実な答えがあるところから考えましょう。いまおねえさんが考えられるのは、あなたが、あなたの気持ちをどうしたいかです。
A 彼女ののぞむようにしてほしい
B 自分ののぞまない彼女でいてほしくない
C ぐちをききたくない
A→ほうっておく
その男がろくでもないのは確かですがそれによって親友さんが不幸かというと、そうとも言い切れません。恋はその中に没入して振り回される人こそがいちばんの勝者だからです。既婚者との恋を何十年も楽しむ人もいます。
B→正論を説く
不倫もひとの家庭を壊す行為ですが、たとえば彼女が泥棒だったり、快楽殺人犯だったり、動物虐待の趣味があったらどこまで許せますか。見捨てる権利もあなたにはあります。「そんな男なら他にも女がいるかもね」「私があんたの不倫相手と寝たらどうおもう?」などと言えばぐっと反省を促すことができるでしょう。おそらくなごやかな友情は続けられません。
C→他の男を紹介する。遊びにつれだす。がまんできる範囲でそばにいつづける
ひとことで目を覚まさせる魔法の言葉はありません。不倫についての話を聞かされたら、みじかくそっけなく、端的に返答しましょう。「奥さんがいなかったら……」「いるから仕方ないね」「暴言を吐くの」「そんな人間は最低だね」「奥さん死んでほしい」「夫と不倫相手を残して死ぬ妻はいないよね」。 おそらく彼女の話は繰り返されているでしょうから、その都度何度でも同じことを言ってごらんなさい。薄紙を剥ぐように恋狂いが解けて「友達を心配させた自分は最低だ、この恋はやめよう」と思うか、「せっかく不幸な恋を楽しんでいるのに」と心を閉ざすか、彼女がどう反応するかはわかりません。
【今月のエプロンメモ】
Cを選んだ場合、将来彼女が不倫を悔やんだり反省したりしたときに「だからあれほどいったでしょ」という素敵なセリフを言う権利があなたに生まれます。それはずっとそばにいた人間にしか言えません。友達づきあいは時に面倒なものですが、昔話を共有できるのが魅力です。ふんばりどころですね。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
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