コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
「女に教育はいらん!」舅から中学受験批判!! 母激怒のウラに「高卒で就職した」悔しい過去
2019/08/25 16:00
佳乃さんは「こうなったら、自分が有無も言わせず舅から穂香ちゃんを取り戻す!」という決意で、穂香ちゃんに「今から、ママが迎えに行く!」と電話したという。すると、穂香ちゃんから意外な言葉が返ってきたそうだ。「ジージがわかってくれたから、今から帰るね」と。
聞けば、穂香ちゃんは自分でこう伝えたという。
「ジージは心臓が悪いじゃない? だから、穂香がお医者さんになって、ジージの病気を治してあげるね。そのためには、今はO学園に行くのが、最短距離なの!」
そして、塾が楽しいこと、先生から習ったこと、世の中の仕組みがこうなるともっといいと思っていることなどを、話して聞かせたのだという。その利発さに感動した舅は、今度は急にこう言い出したんだそうだ。
「穂香ちゃんの教育費は、自分が援助する!」
災い転じて何とやらの結果となった佳乃さんは、当時のことを思い出しながら、「穂香は無事にこの春、O学園の生徒になりました。今はまだ、舅からは金銭的援助は受けていませんが、この先、医大に入るときにはお願いしたいですね(笑)」と笑っていた。
もし、第三者が我が子の中学受験、さらにはその先の道までを指図してきたと仮定してほしい。もし、そのことで親の心が揺れるならば、最後は我が子に聞けばいい。答えは我が子が持っている。人生は幼くとも、自分で決めて進むものだからだ。親はそのサポートを“揺れず”にやればいいと思っている。
(鳥居りんこ)
最終更新:2019/08/25 16:00