「女に教育はいらん!」舅から中学受験批判!! 母激怒のウラに「高卒で就職した」悔しい過去
佳乃さん(仮名)も、舅に子どもの中学受験を止められた1人だ。佳乃さん一家は、祖父母の援助を受ける必要はなかったそうだが、それでも、あの日のことは一生忘れないと語る。
発端は娘である穂香ちゃん(当時5年生・仮名)を、お盆休みに田舎の義実家に預けたことだった。孫の滞在延長を望んだ姑に、穂香ちゃんは「夏期講習があるから無理!」と言って、東京へ帰ろうとしたそうだ。しかしその時、なぜか、突然、舅がキレたのだという。電話で佳乃さんを一方的に怒鳴りつけたという。
「こんな小さな時分から机にかじりつかせて、虐待か! だいたい女に教育はいらん!」
そして舅は、穂香ちゃんを帰そうとはしない。焦った佳乃さんは、夫に「舅を説得がてら、穂香を迎えに行くように」と言ったそうだが、夫は舅の性格をめんどうがって埒が明かなかったという。
5年生ともなれば、難しい単元も出てくる時期。後期夏期講習を受講できないかもしれないという事実に、佳乃さんは焦り出す。もっとも、佳乃さんの怒りは「女に教育はいらない」という舅の時代錯誤的言動にあったらしい。その理由は、佳乃さんの過去にあった。
佳乃さんは小学生時代、中学受験をしようと勉強に励んでいたが、両親が離婚。その余波で受験どころではなくなり、さらには諸事情で大学進学を諦め、高卒で就職したという経緯があったのだ。
「私は勉強したかったんです。今でも第1志望だったK学園の制服を見ると、胸がチクチクします。人間は勉強できるチャンスがあるならば、それを生かした方が将来の選択肢が増えます。だから、娘にだけは、私と同じ思いはさせたくなかった……。幸い、穂香は勉強ができる子で、塾も大好き。将来の夢は医者ってことで、理系に強いO学園を目指していたので、余計に義父の言葉は許せませんでした」