pH-1 からTWICE、NCT127まで全14曲! K-POP、サンプリングの元ネタを一挙解説
さて、ここからはリズムマシンやPCの作曲ソフト等で扱うサンプル・ループ素材について少し取り上げます。プリセットのサンプルとして元々ソフトや楽器に入っているものもあれば追加で買うようなパターンもありますが、基本は作曲ソフト等を購入すれば誰でも使えるもので、わざわざ使用許可を取る必要はありません。
楽器のサンプル例
■NCT 127 – Regular(0:36)
■TWICE – FANCY(0:04)
2曲の共通している音に気付くのが難しいかもしれませんが、表記の場所で聞こえる「Aaaah!」という声ネタです。Twiceのほうがわかりやすいと思います。
次も冒頭のAlicia Keys世代の方には、なんか聞いたことあるな……? となるかもしれませんが、 この曲でも同じサンプルを使っています。
■Nelly – Dilemma ft. Kelly Rowland(0:24)
これはRolandという楽器メーカーのシンセサイザーの拡張ボード(DANCE SR-JV80-06 Expansion Board)に入っている声サンプルです。サンプルはこちら。
同じパターンで、作曲ソフトのサンプルを使っている曲の紹介をいくつかしたいと思います。ちなみにこちらはサンプル元が何なのかは不明です……。
作曲ソフトのサンプル例:1
■JB(GOT7) – Sunrise
この2曲はトラックの上ネタが同じで、JBの曲はイントロからその部分が聞こえるので分かりやすいと思います。
作曲ソフトのサンプル例:2
■이달의 소녀 (LOOΠΔ) – ++
■피오 (P.O) – 소년처럼 (Comme des Garcons)
■몬스타엑스 (MONSTA X) – Party Time
これら4曲全て同じギターのサンプルが使われています。
もちろん既存曲からのサンプリングの場合著作権などが絡んでくるため、上記パク・ジニョンの曲のように盗作騒動になったりもしますが、Crushの「Oasis」のようにリスナーが早とちりして騒いでしまうパターンもあります(Crushの「Oasis」はEric Bellingerの「Awkward」の盗作だという議論が浮上し、Eric Bellinger本人がそうは思わないと否定した経緯があります)。
私のもとに、この曲とこの曲のフレーズが同じなんですけどそんなことありますか? と質問が来たこともあります。1970年代ぐらいから、そのような議論は絶えないですが、韓国のHiphopウェブマガジン「RHYTHMER」が2014年にサンプリングのことについて書いた記事があり、日本語訳もされているので興味がある方は読んでみて下さい。
<落選したけど……紹介したい1曲>
크나큰 (KNK) – SUNSET
220ent所属の5人組グループKNKの新曲です。びっくりするぐらいめちゃくちゃテクノです。
<近況>
気付いたら家にWe in the zoneの同じCDがたくさんあって怖いです。
8/12(月・祝) 15時~渋谷AsiaというクラブでK-Popをかけるクラブイベント、Todak Todakを開催します!
ゲストも豪華で広い所でやるので是非たくさんの方に来ていただきたいです!詳細はTodak TodakのTwitterアカウントを御覧ください。電子チケットの販売はこちら。
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1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。
Twitter @e_e_li_c_a TodakTodak
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