サイゾーウーマンコラム中学受験「突然かつ非情」な偏差値暴落 コラム “中学受験”に見る親と子の姿 中学受験、「突然かつ非情」な偏差値暴落――「どうせ私はバカだから」娘の言葉に涙した母 2019/07/28 16:00 鳥居りんこ コラム“中学受験”に見る親と子の姿 “親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。 受験には普通、“定員”がある。つまりそれは、見知らぬ誰かとの“競争”を意味する。その“誰か”よりも高得点を獲得し、合格ラインよりも上に行かなければ勝利に至らないシステム。ゆえに、仲の良い友達同士だからといって、1点差で明暗が分かれてしまうことは多々あるものなのだ。 小学6年生の9月あたりになると、「やってもやっても成績が上がらない」ということが起こってくる。勉強していないわけではなく、むしろ今まで以上に頑張っているのに、成績が下がっていく現象が発生するのだ。 由梨ちゃん(仮名)もその一人であった。6年生の夏休みは、どこにも遊びに行かずに、それこそ朝から晩まで塾に缶詰め。必死に毎日のスケジュールをこなしてきた。 「こんなに頑張ったのだから、絶対に成績は上がっているはず!」 由梨ちゃんも、母である舞子さん(仮名)もそう信じて疑わなかった。2人は夏休み明けの模試を楽しみにしていたのだ。 そして9月の模試結果が出た。由梨ちゃんは「どうして……?」と言ったきり呆然とした。そこには、今まで目にしたこともないような低い偏差値が記されており、志望校合格予想欄は「再考」を促すコメントであふれていたからだ。 そんな由梨ちゃんは、さらなるダメージを受ける。仲良しのメグミちゃん(仮名)が、由梨ちゃんの志望校に対して「合格確率80%」という結果を出したと、知ってしまったのだ。 「メグは夏休みに田舎に遊びにも行ってたし、志望校別クラスの『〇〇特訓』も取っていなかったのに、どうして……?」 次のページ 「どうせ、私はバカなんだから」娘の言葉に涙 123次のページ 楽天 中学受験大百科(2019完全保存版) 関連記事 父が息子を「刺殺」という最悪の結末も――中学受験で「子どもの人生を乗っ取る」親の愚かさ難関私立の合格を蹴ってまで――中学受験生の母が、息子の「呆れた志望動機」を受け入れたワケ「僕、皆と一緒の公立に行きたい」中学受験で第1志望校合格も、息子の一言で大パニックに第一志望校を横取りされる――! 中学受験生の母が語る、「娘の友達」への黒い感情と後悔中学受験の塾選びで失敗……「難関校請負」の大手塾で、なぜ娘は円形脱毛症になったのか?