『24時間テレビ』ランナー発表でもテレ朝に惨敗! 日テレ『イッテQ』凋落の業界評は?
7月14日放送の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)内で、今夏放送される『24時間テレビ 愛は地球を救う』(同)のチャリティーランナーが発表されたものの、視聴率は裏番組の『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)に惨敗した。昨年11月、「週刊文春」(文藝春秋)によって “ヤラセ疑惑” が報じられた『イッテQ』には、“打ち切り説”もささやかれているというが、それでも日本テレビ側は“余裕”の表情を見せているという。
『イッテQ』の中で、レギュラーのお笑い芸人・いとうあさこと、お笑いコンビ・ガンバレルーヤのよしこが、今年のチャリティーランナーに選出されたと発表。日本テレビは事前に公式サイトで「今年の24時間テレビ、マラソンランナーをイッテQで緊急発表!!」と告知し、そのことが一部ネットニュースでも取り上げられたことから、視聴率に期待が掛かっていたものの、結果は17.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)にとどまった。
「一方で、先頃から『「イッテQ」の牙城を崩した』と言われるようになった『ポツンと一軒家』は、19.3%を獲得。日テレの勝負コンテンツとも言われる『チャリティーランナー発表』をもってしても、『ポツンと一軒家』の勢いに歯止めは掛けられませんでした」(スポーツ紙記者)
さらに、視聴者から不満を買っているのが、残りの2名のランナーが後日発表されるという点。今年のチャリティーマラソンは、4人のランナーが駅伝方式で、1人42.195キロを走るというが、残りの2人に関しては後日あらためて発表するという。
「『イッテQ』では今後も『今夜発表!』といった謳い文句でランナーを発表するでしょう。しかし、これだけ視聴率にこだわった揚げ句、テレ朝を抜き返せないとなれば、各所から聞こえてくる“打ち切り説”に拍車が掛かるのも当然です」(同)
“ヤラセ疑惑”浮上後、『イッテQ』はお笑いコンビ・フォーリンラブのバービーとANZEN漫才のみやぞんがロケ中に相次いでケガをするなど、ネガティブな話題が絶えない。
「しかしこの“惨状”でも、日テレサイドとしてはまだまだ余裕の表情。昨今のテレビ業界全般に言えることですが、目先の視聴率よりも“視聴者層”を意識する番組作りが求められており、その点、テレ朝のヒット番組は高齢者層が相手のため、業界内でほぼ敵視にされていないんです。ドラマで言えば、テレ朝の『ドクターX~外科医・大門未知子~』は視聴率20%を超えている一方、日テレの『あなたの番です』は10%超え程度。しかし、『あなたの番です』の方が、若年層の支持を得ているので、スポンサーからの評価が高いとされる現実があります」(テレビ局関係者)
こうした事情から、男女も年齢層の構成も極端な偏りがない『イッテQ』は、視聴者による“スポンサー攻撃”が発生しない限り、まだまだ安泰の地位に居座り続けるとみられているという。
「ただ、視聴率低迷のきっかけとされる“ヤラセ騒動”は、安定にあぐらをかいた制作サイドの認識不足から起こったものでしょう。危機意識がないまま番組作りをしているようであれば、いつ足元をすくわれてしまうかわかりません」(同)
ランナーの“小出し”に関しても、今後発表される人物がよほどの大物でない限り、かえって批判が寄せられるという危険性をはらんでいる。自らハードルを上げた『イッテQ』だが、果たして安泰の地位をキープできるのだろうか。