元極妻が考えるタピオカ&カラテカ・入江問題――「ヤクザとは知らなかった」では通用しない?
今どきのヤクザや「準暴力団」の幹部などはみんなスマートで、ヤクザ映画に出てくるようなわかりやすい人は珍しいですが、今後は「知らなかったもので……」と言って通用するのかどうかは微妙ですね。その例が、先日の元カラテカの入江慎也さんの問題です。詐欺グループの関係者のパーティーに著名な芸人さんたちを誘って出席していたそうですが、「犯罪者とは知らなかった」とか。
私は、「いろんなことが見えにくくなっていること」が問題だと思うのですが、見えにくくさせているのは、やっぱり暴排条例です。いいか悪いかは別として、以前はヤクザも堂々としていたので、「ヤクザとは知りませんでした」という言い訳は、あまり聞いたことがありませんでした。
暴排条例が施行される前は、ヤクザが主催している宴席やゴルフコンペであるとわかった上で、芸能人の皆さんはおいでになっていました。事始めの余興などに売れない芸人さんをあえて呼んでお小遣いをあげている親分も結構いましたよ。お名前はさすがに出せませんけど、私も相当いろんな芸人さんにお会いしています。
テレビで見たままの方や、まるで別人のような印象の方、「ネーチャン、はよ酒つげや」と威張る方、いろいろでしたね。まあ私が極妻だからかもしれませんが、だいたいは皆さん感じよくて、楽しい方たちでした。これからは、そんな牧歌的なことはなくて、頼まれて撮った2ショット写真やパーティーの動画をさらされて、「黒い交際」とか言われるケースが増えるのでしょうか。なんとも世知辛いお話です。
あとは、冤罪的な風評被害の問題もありますね。たとえば「○○店はヤクザが経営しているとのウワサ」とライバル店がネットで流したらどうでしょうか?
「あの店、ヤクザ経営ってホント?」というウワサから、「どうやらヤクザらしい」、そして「ヤクザ経営に決まってる」と、尾ひれがついて広まってしまうかもしれませんよ。そして、いったんネットに出てしまうと、全部消すのは不可能です。その後は何かにつけて「○○店はヤクザ経営だ」と言われちゃいます。
毎度同じ結論で申し訳ないですが、やっぱり過剰な暴排は「百害」しかないのです。排除されたヤクザがわかりにくい存在になったことで、知らないうちにヤクザと関わっていたとしたら、結局ソンをするのは一般の皆さんですからね。