「ネコに好かれたい」とお悩みの方へ……プウ美ねえさんが説く「猫様の忠実な下僕」となる方法
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「彼氏が飼ってるネコに嫌われています」
プウ美ねえさん初めまして。プウ美ねえさんはネコがお好きだそうですが、どうしたらネコに好かれますか? 最近できた彼氏が大のネコ好きで、ネコ(女の子)を飼っているのですが、めちゃくちゃ嫌われてます。何度も引っかかれそうになってますし、いつも怖い顔でこちらを見てきます。どうにか仲良くなりたいです。接し方のコツを教えていただけますか。(さかなちゃん、25歳)
【プウ美ねえさんの回答】
何度も引っかかれそうになっているというのは、急激に距離をつめすぎなのかもしれません。猫好きのひとは、猫がいやがることをきらいますから、一度でも機嫌をそこねたら距離をおくものです。あなたが本当に猫が好きで仲良くなりたいのかどうか、すこしの疑問をかんじつつお答えいたしますね。
はじめは遠くに座って、なわばりに侵入したことに慣れてもらうべきだったのです。顔を見つめてはいけません。それは威嚇のサインです。つねに目をそらすか、もし目があったらゆっくりとまばたきするのが猫との初対面マナーです。怖い顔であなたを見るのは、おそらく警戒し、怯えているからです。そもそも猫は、「ただそばにいさせていただく」「美しい姿を見せていただく」「おすこやかであらせられることをことほがせていただく」ための存在です。「好かれる」などの恩寵を人間ごときが期待してはなりません。猫は何千年もかけて人間を下僕に改良した高位の存在であり、人間が野生の猫をペットにしたのではないということを肝に銘じてください。お近くをどすどす歩いたり、大きな声や甲高い声で呼ぶのも厳禁です。それは神域で騒ぐのと同じ行為です。
忠実な下僕は、猫様の御前ですべてをさらします。彼らにとって猫様は「涙のしみこんだ枕」や「母親のおっぱい」と同様です。ですから、おねえさんは獣医以外の人間に猫様を触らせません。他家の猫様も抱きません。彼氏さんは接近を許したかもしれませんが、この際、一方的な好意だけで突っ走っては仲良くなれない、ということを知るべきです。彼氏の友達や家族といった人間に対しても同様です。それをお猫様から、謙虚に学んでごらんなさい。
【今月のエプロンメモ】
無害な下僕にたいしては、お猫様のほうから近づいてくださることもあります。第2の下僕となれるよう、あなたは毎日、お猫様のお便所をお掃除なさい。そしてお猫様のおそばにいられるように、人間のオスとの関係をなるべく長くお続けなさい。お猫様に栄光あれ。善意の下僕に平和あれ。ニャーメン。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『世界でヤろう!! おひとりホモ☆』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
<お悩み大募集>
サイゾーウーマン読者の皆さんから、プウ美ねえさんに相談したいお悩みを募集しています。下記フォームよりご応募ください。