コラム
女のための有名人深読み週報

元KAT-TUN・田口淳之介、大麻に手を染めたのは「小嶺麗奈が悪い」という論調に思うこと

2019/05/30 21:00
仁科友里

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「この女の人が悪い」上沼恵美子
『上沼・高田のクギヅケ』(関西テレビ、5月26日)

 元KAT-TUNの田口淳之介が5月22日、所属事務所のスタッフであり、内縁関係にあった元女優・小嶺麗奈と共に大麻所持で現行犯逮捕された。

 押収された大麻について、田口は「二人のもの」、小嶺は「私だけのもの」と供述しており、小嶺が田口をかばうような発言をしていると伝えられている。小嶺の「男気」を称える声もあるが、5月26日放送『上沼・上田のクギヅケ』(関西テレビ系)で、司会の上沼恵美子は「この女の人が悪い」とバッサリ。その理由について、「マネージャーとしても、恋人してもアウト」「どんな力があっても、ジャニーズ事務所辞めたらあかんわ」「小嶺は持ってない星、引きずり下ろす星」と、田口のキャリアは小嶺に足を引っ張られたと取れるような発言をした。推測だが、上沼は“いい彼女”なら、事務所から独立させるようなことをさせず、間違っても薬物などしない、させないはずだと考えているのかもしれない。

 人気芸能人、カップル、薬物と聞いて思い出されるのが、2009年の酒井法子の覚せい剤取締法違反による逮捕である。人気アイドルと覚せい剤という想像もつかない組み合わせもさることながら、酒井の逃走劇も話題を集めた。

 事件を簡単に振り返る。酒井の夫(当時)が職務質問を受け、下着の内側に覚せい剤を隠していたことで現行犯逮捕。職務質問中に夫が酒井を呼び出したため、酒井もその場に居合わせたが、逮捕の際は泣き崩れていたという。警察から任意同行と尿検査を求められた酒井は、「絶対に嫌です」と拒否。「子どもがいるから」と酒井はその場を去ったが、それ以降、消息を絶ってしまう。 

 夫の不祥事を気に病んで、自殺もしくは親子心中でも図るのではないか心配になったのだろう、所属事務所(当時)が酒井親子の捜索願を出すが、子どもは知人宅で保護されていることが判明。ということは、酒井は一人で行動していることになる。このあたりから、ネットでは自称・薬物経験者による「クスリを体内から抜くために、逃げているのでは?」という説を見かけるようになった。

 警察が自宅で、酒井の唾液が付着した覚せい剤吸引機を発見し、逮捕状が請求された。その翌日に酒井が知人を伴って、自首してきた。こうして逮捕された酒井だが、「昨年夏、夫に勧められて数回吸った」と供述。一方の夫は「(酒井は)4~5年前から吸っていた、数回どころじゃない」「やりすぎるなよと注意していた」と酒井の依存が深刻であることをほのめかす供述をしていた。

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