出演作『アラジン』の評価がイマイチなウィル・スミス、家族とともに映画館で観賞しファンサービスも!
『千夜一夜物語』の『アラジンと魔法のランプ』を原案とした、ディズニーのアニメーション映画『アラジン』(1992)。劇中歌「ホール・ニュー・ワールド」の伸びやかなメロディーが印象的で、日本でも愛されているディズニー作品のひとつだ。
17年に、エジプト出身カナダ育ちのメナ・マスードがアラジン役、イギリス人の父とウガンダ出身である母を持つナオミ・スコットがジャスミン役、人気黒人俳優ウィル・スミスが魔法のランプの精・ジーニー役での実写版の製作が発表されると、「ジャスミン役がアラブ人じゃない!」と大炎上。ジーニー役のウィルに関しても、「ウィルが演じられるのはウィルだけ。ジーニーなんて無理」「(アニメ版で声を担当した)ロビン・ウィリアムズを超えられないだろう」と、製作前にもかかわらず散々な言われようだった。
今年2月、ウォルト・ディズニー・スタジオ公式YouTubeアカウントが実写版『アラジン』の予告編を公開すると、ウィルの「全身真っ青なジーニー姿」に衝撃を受ける人が続出。動画には、6万の「いいね!」に対し、「よくない!」は10万もつき、3万を超えるコメントのほとんどがネガティブな意見だった。
お先真っ暗に思えた実写版『アラジン』だが、5月24日に全米公開されるやいなや、映画館に人が殺到。週末の北米映画興行収入ランキングは、8,610万ドル(約94億円)で初登場1位を獲得。「ウィルがプレミアム上映会のレッドカーペットに家族総出で現れ、愛想を振りまいたかいがあった」と皮肉る声も上がったが、「映画がコケなくてよかった」とウィルのファンはほっと胸をなで下ろした。
そんな中、ウィルが家族を連れて映画館で『アラジン』を観賞したと報じられ、大きな話題となっている。
米ニュースサイト「TMZ」は、現地時間27日にウィルが高級住宅地であるカリフォルニア州カラバサスの映画館に、妻のジェイダ、息子のジェイデン、娘のウィローを連れて繰り出したと報道。彼らは明かりが落ちてから入館したため、誰にも気づかれずに最後まで映画を観賞。エンドロールが流れ、館内の明かりがついたところで、その場に居合わせた人たちに気づかれ、取り囲まれた。
その時に撮影された動画がネットで拡散されているが、ウィルは笑顔で記念撮影や握手に応じており、ファンに求められるとニコニコとセルフィーを撮ってあげるなど、相変わらずサービス精神旺盛な一面をのぞかせていた。映画館を出ても、ウィルはご機嫌でファンとの記念撮影に対応。記事はそんなウィルのファンサービスを、「素晴らしい」と絶賛していた。
ネット上では、「ウィルはいつもファンサービス旺盛だから」「対応までかっこいい」「いい笑顔だ」という声が上がる一方、ジェイダや子どもたちの動画が出回っていないことから、「自分がおとりとなって、3人をさっさと映画館から出させたのでは」という臆測のほか、「プレミア上映会に続き、何度も見させられてかわいそう」「ウィルのインスタグラムやYouTubeの動画もそうだけど、付き合わされている家族が気の毒」という声も上がっている。
映画評論家と一般の観客が作品を評価するレビューサイト「Rotten Tomatoes」での『アラジン』のスコアは、評論家は肯定的レビューが58%と低評価なのに対して、一般観客のほうは94%と高評価を獲得。しかし、一般人の高スコアは、「作品自体やディズニーに対する敬意を表してつけられたものに違いない」とアンチは分析。ウィルのファンサービスむなしく、『アラジン』への辛口批判はまだ続きそうである。
良くも悪くも注目されている『アラジン』だが、日本では6月7日に全国公開予定となっている。