小泉今日子、「かっこいい」から「かわいそう」な女に……豊原功補との不協和音報道に思うこと
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます
<今回の有名人>
「いい加減にしてくれ!」豊原功補
「女性自身」(光文社、5月21日発売号)
小泉今日子は「かっこいい」芸能人の代名詞的存在のように思う。アイドルとして芸能界入りしてから、ずっと小泉今日子は過剰なまでに崇められ、批判されることのないポジションにいたのではないだろうか。
アイドルでありながらヘアスタイルを刈り上げにしたときも、俳優・永瀬正敏との結婚の際、当時の芸能人にありがちな披露宴をテレビ局に中継させることをせず“地味婚”にしたときも、小泉のやることなすこと全ては、スタイリッシュで「かっこいい」とみなされてきた。
「かっこいい」の最高潮は、当時40歳の小泉が、20歳年下のKAT-TUN・亀梨和也と交際していたことではなかったか。年下の男性と堂々と交際できるオトナの女性はかっこいいと、一般人女性は嘆息した。
そんな風向きを変えてしまったのが、小泉本人による俳優・豊原功補との不倫宣言だろう。芸能人の不倫が週刊誌によって暴かれることはあっても、自ら「私、不倫しています」と宣言する人はいない。「常識にとらわれない小泉らしい」という好意的な意見もネットで見たが、「不倫のような褒められないことを、自分で明らかにするのは、どういう神経をしているのだ」といった意見の方が、はるかに多かったように感じた。
なぜ小泉が「言わなくてもいいこと」を明かしたかというと、小泉がデビューしてからずっと所属していた事務所から独立したことと関係しているようだ。小泉が不倫宣言をする前から、「女性セブン」(小学館)は二人の交際をキャッチし、記事にもしていたが、「バツイチ同士のオトナの恋愛」といった具合に好意的に書いていた。
しかし、実は豊原はバツイチではなく、妻子がいた。小泉が業界に影響力のある大手事務所に所属していることから、マスコミが忖度をし、豊原を勝手に独身にしてしまったということらしい。小泉が大手の事務所から独立すれば、マスコミがこれまでのように手心を加えてくれる保証はない。なので、マスコミにすっぱ抜かれて、あることないこと書かれるよりは、自分の状況をはっきり言ってしまった方がいいと判断したのではないだろうか。
小泉の不倫宣言を受けて、豊原も記者会見し、「どんな石でも投げつけたい方は、僕に向けて投げてください」とかっこよく見栄を切ったものの、実は豊原は妻と離婚に向けての具体的な話をしていないことも判明。一世を風靡した国民的アイドル・小泉を恋人にしたいが、妻子も捨てたくないという、ありがちな“男のズルさ”が滲んでいるようで、本当に離婚する気はないと私は感じた。
独立後、自分の事務所を立ち上げた小泉は、2019年まで女優業は休業し、舞台のプロデュースなど裏方に回ることを宣言した。小泉プロデュースの舞台に、豊原は演出家として携わるなど、公私ともに深い関係で、交際は順調なようだ。
しかし、5月21日発売号の「女性自身」(光文社)によると、状況は少し変わってきたようだ。小泉のマンションで同棲していた二人だが、豊原は、小泉が仕事や私生活に口を出すことに嫌気が差し、「いい加減にしてくれ!」とキレ、徒歩10分の距離に“仕事部屋”を借りたそうだ。