サイゾーウーマンコラムオンナ万引きGメン日誌万引きGメンが遭遇した2人の少女 コラム 【連載】オンナ万引きGメン日誌 「マジ、ウケるんだけどー」万引きGメンが四国出張で遭遇した、“2人の少女”への複雑な思い 2019/05/25 17:00 澄江 オンナ万引きGメン日誌 2人は16歳、おばあちゃんと暮らしていた 犯行は素直に認めてくれたものの、反省した様子のない2人は、事務所に向かう途中、万引きGメンに捕まったと、妙なテンションで盛り上がっていました。 「ウチも、万引きGメンやってみたいんですけど、どうやったらなれますか?」 「前科があったらなれないの。あなたは、大丈夫かしら?」 「そりゃ、だめだあ。キャハハハ……」 捕まったことを楽しんでいるかのような2人の振る舞いに困惑しながら事務所に入り、ナイロンバッグに隠した商品を出させると、どことなくmisonoさんに似ている少女のバッグからは25点(3万4,000円相当)の商品が、どことなく若い頃のハイヒールモモコさんに似た少女のバッグからは18点(2万8,000円相当)の商品が出てきました。一番高額なのは、美顔ローラー(3,980円・税別)で、2人とも同じものを盗んでいます。 「こういうこと、いつもしてるの?」 「まあ、ぶっちゃっけ金ないし、ここは楽勝なんで」 「このアルミホイルは、なんのために?」 「ゲートが鳴らなくなるって、ネットの掲示板でみたから……」 misonoさん似の少女が、あっけらかんと、どこか勝ち誇ったように言いました。どうやら彼女の方がリーダー格のようで、モモコさん似の方の少女は、ただうなずいて同調しています。所持金を聞けば、2人共に3,000円程度しか持っておらず、商品を買い取ることはできません。身分を証明できるものはないというので、メモ用紙に人定事項を書いてもらうと、2 人とも16歳で、この店の近所におばあちゃんと2人で暮らしていると話しました。 「おばあちゃん、迎えに来てくれるかな?」 「前に捕まった時、これが最後って言っていたから、多分来てくれない」 「お父さん、お母さんは?」 「……いない。たぶん死んでる」 幼馴染だという2人は、同じような境遇に育ったらしく、中学を卒業してからは、地元のスナックで一緒にバイトしているそうです。これ以上、彼女たちの生い立ちを知ってしまえば、情に流されてしまう。そんな気がして、逃げるように席を離れた私は、内線電話で店長を呼び出します。 連絡を受けて駆けつけた店長は、被害品の多さに呆れ、未成年者であることを考慮しても許せないと警察を呼びました。まもなくして現場に臨場した少年課の女刑事が、被疑者2人の所持品検査を終えたところで、misono似の少女が言います。 「今日は、夕方からバイトがあるんですけど、何時に帰れますか?」 「当たり前だけど、今日のバイトは行けないね。あんたたち、保護観中だよね? もしかしたら、しばらく帰れないかもしれないよ」 「マジかあ……」 ようやくに自分の立場を悟ったらしい2人は、テーブルの下で手を握り合って俯き、すすり泣き始めました。すると、その姿を見た女刑事が、2人に向かって言います。 「あんたたち、乳首見えているわよ。背筋を伸ばしていなさい」 その瞬間、店長の視線が彼女たちの胸元に走ったのを現認した私は、この人も捕まえた方がいいと言いたい気持ちになりました。 (文=澄江、監修=伊東ゆう) 前のページ123 最終更新:2019/05/25 17:00 Yahoo 新品本/万引きGメンは見た! 伊東ゆう/著 そうですね店長も捕まえた方がいいかも? 関連記事 「おばあちゃんに捕まえられるの?」意地悪なクライアントに見せた、ベテラン万引きGメン熟練の技資産家の万引き老人は、万札を放り投げた! 「地位の高い人ほど謝罪しない」現場のリアル女はうまい棒を天にかざし、太ももに叩きつけた! たった「9円」で捕まった万引き犯の顛末片乳を出して「痴漢です、助けて」と大暴れ! 強烈な万引き犯「銀座のJUJU」の思い出万引きGメンが語る「悪い女」! 柳原加奈子似の25歳専業主婦が、微笑みながら明かした逮捕歴 次の記事 なぜ日本には近親姦罪がないのか? >