「男性に簡単に与えてきた愛と許しを、自分に」――いま言動が注目されている若手セレブ・フェミニストは!?
近年、若手ハリウッドセレブたちの中で、フェミニズム活動が盛んだ。男女差別やセクハラなどを経験し、耐えきれなくなった女性たちが声を上げることが多かったため、長らく「フェミニスト=気の強い中年女性」という偏見を持たれがちだった。それがいわゆる「♯MeToo」以降、10~20代前半の若きセレブたちが堂々と男女差別を訴えるように。SNSを通して意見を表明する人も多く、若年層に大きな影響を与えている。今回はそんな若きセレブ・フェミニストの中から、特に注目を集める5人を紹介しよう。
アリアナ・グランデ(25)
世界中にファンを持つ歌姫アリアナ。彼女は2016年に米音楽誌「Billboard」のインタビューで、「男性アーティストがステージで上半身裸になって肉体美を披露すると絶賛されるのに、なんで女性が肌を見せて性をアピールすると批判されなくちゃいけないの?」「女性だって、自分の体は『セクシーで大好き』と表現してもいいじゃない」と主張。パフォーマンス表現を通じて、男女平等を訴えた。
そんな彼女はツイッターでも、「女性が社会的な力を持つ=ビッチってわけじゃない。声を上げれば『生意気だ』と言われるけど、それは違う」と主張。16年に受けた、ティーン向けのウェブサイト「POPSUGAR Beauty」のインタビューでは、「人間はみんな平等である権利をもっている。ずっと前から問題になっていることだけど、この男女平等に関しては、ほとんど進展がないのよね。ほかのコミュニティ、例えばゲイの権利に関しては進展が見られるのに」と発言。「どうせ無理と、あきらめている女性が多いのよね。それに、フェミニストは男性を攻撃するものだと誤解している人が多すぎる。まったく違うのにね」「(女性が)男性よりも上に立つというわけじゃないの。男性と平等になるってことなのよ」と、若年層にもわかりやすくか砕いて説明した。
アリアナは、男性も女性も一人ひとりが個人として評価されるべきと訴え、性別によって言動を決めつけられることも嫌う。15年に米ラジオ番組『Power 106』に出演した時には、アリアナの発言に対して、繰り返し「女の子はこれだからな~」と笑う男性DJに、「女の子だけじゃない。男の子だって、そうよ!」と強い口調で言い返し、話題になった。
「〇〇の元カノ」「〇〇とウワサになっているアリアナ」と書くタブロイドにもうんざりしており、「女性が男性の『元カノ』『今カノ』『将来の彼女』と表現されるのはなぜ? まるで男性の所有物のようで本当に不愉快」「私は私のもの。誰もがそうであるように」とTwitterで主張している。Billboardが毎年開催する「Women in Music Awards」でウーマン・オブ・ザ・イヤーを受賞した際には、「これまであまり考えずに男性に簡単に与えてきた愛と許しを、自分に与えられるようになりたい」と発言。会場からは拍手喝采が上がり、若手フェミニストとして一目置かれるようになった。