田中圭・斎藤工を見いだしたBL映画プロデューサーに聞く、次にブレークする俳優
――そんな裏話があったのですね! では、今後ブレークしそうな俳優を挙げるなら、誰でしょうか?
三木 今年1月クールのドラマ『広告会社、独身寮のおかずくん』(テレビ神奈川)で起用した、黒羽麻璃央と崎山つばさくんでしょうか。彼らとは『俺旅。』(東名阪ネット6)でも一緒に仕事をしていて、『広告会社、独身寮のおかずくん』も彼らに合うんじゃないかと思い、起用しました。2人とも色気があるし、これからもっと売れると思いますよ。
あとは、業界的に「売れる」と言われているのが、ドラマ『中学聖日記』(18年、TBS系)で一躍有名になった、岡田健史くんですね。彼は、今の所属事務所が福岡から東京に連れてきたときに会いましたが、ほかの子と素材がまったく違う。まだまだ芝居はうまくないけど、ほかの人が持ってないオーラを感じます。
――たとえば、『タクミくんシリーズ』に岡田くんが出演する、なんてことは……。
三木 脚本が良ければ、その可能性はあるかもしれないですね(笑)。テレビ東京の深夜で、しかも“ゲイカップル”が主人公のドラマ『きのう何食べた?』に、西島秀俊さんと内野聖陽さんが出演を決めたのは、おそらく安達奈緒子さんの脚本が面白かったからだと思うんです。条件さえ揃えば、ジャニーズアイドルだって、大物俳優だってBLをやってくれる時代にはなりましたよね。
誰かTBSの「火10」枠で『タクミくんシリーズ』をやらせてくれないかなあ。『花のち晴れ~花男 Next Season~』と同じ恋愛青春モノですよ? たまたま女子が登場しなくて、男子同士が恋愛するというだけで、『タクミくん』と『花男』に違いはないと思うんですが。
――それでは最後に、三木さんがこれから挑戦したいと思っている作品を教えてください。
三木 僕は常に、“面白いものを作る”ことだけを考えています。5月10日から『初恋 お父さん、チビがいなくなりました』(株式会社ビデオプランニング制作)という映画が公開されていますが、これも熟年層の恋愛を描きたいというのがきっかけでした。ちなみに、イチオシの俳優・佐藤流司くんも出演しているので、ぜひ(笑)。そういうわけで、面白ければBLだろうがなんだろうが、ジャンルは関係ありません。それを見る人たちに面白く提供するために、チャレンジし続けていきたいですね。
(番田アミ)