滝沢社長・ジャニーズアイランド、激動の4カ月――ファン賛否両論の仕事ぶりとは
今年1月15日に設立された株式会社ジャニーズアイランドの代表取締役社長を務め、現在は主にジャニーズJr.の育成に力を注いでいる滝沢秀明。昨年いっぱいで表舞台から退き、社長就任後はすぐにさまざまな企画を打ち出し挑戦的な姿勢を見せている。そんな、時に猛バッシングも寄せられた“滝沢社長の4カ月”を振り返りたい。
アイランド社誕生のお知らせとともにジャニーズファンを驚嘆させたのが、アクロバットを武器に数々のコンサートや舞台を支えてきたJr.内ユニット・Snow Manの増員だ。彼らは2012年より深澤辰哉、佐久間大介、渡辺翔太、宮舘涼太、岩本照、阿部亮平の6人で活動しており、すでに多くのファンを擁しているグループ。そんなSnow Manに関西ジャニーズJr.の一員だった向井康二、15歳の村上真都ラウール(現在はラウール名義で活動中)が加わるほか、宇宙Six・目黒蓮はグループを兼任することが明らかになった。
突然の“9人体制”の発表にSnow Manファンはパニック状態に陥り、「6人じゃなくなるなら、名前変えて別のグループにしてほしい」「タッキーに失望した」「タレント側だったのに、ファンの気持ち考えられないんだね」といった否定的な声が続出。本格的なお披露目は3月24日の神奈川・横浜アリーナ公演になるという情報を受けて、6人支持派の間で「どうにか新体制を覆せないか」と、ネット上で議論が交わされたほど。
その後、9人は動画配信サイト・YouTubeの「ジャニーズJr.チャンネル」に登場し、2月に京都で行われた舞台『滝沢歌舞伎ZERO』は向井と目黒を加えた8人で座長を務め、4月開始の東京公演からはラウールも含めた全員で滝沢の作品を引き継いでいる。
「1月17日付の『スポーツニッポン』には、滝沢社長がJr.専門のグッズショップ、新たなネット番組設立への準備も進めていると書かれてあり、本人も『今年1年いろいろ仕掛けていきたい』と、意気込んでいました。このコメント通り、1月以降は新たな計画が続々と始動しています。2月中旬にライブ配信サービス・SHOWROOMと手を組んだ『バーチャルジャニーズプロジェクト』がスタートし、関西Jr.・なにわ男子の藤原丈一郎と、大橋和也が“ジャニーズ初のバーチャルアイドル”に起用されました」(ジャニーズに詳しい記者)
さらに、3月1日にJr.公式エンタメサイト「ISLAND TV」がサービス開始となり、同月末にはSnow Man以外にもJr.内ユニットのSixTONES、Travis Japanが横浜アリーナで単独コンサートを開催し、滝沢社長がプロデュースを担当。コンサートの一部はISLAND TVにて、SixTONES(23日)、Snow Man(25日)、Travis Japan(26日)の1公演ずつ、500円(税込み)のワンコインで配信された。ジャニーズといえば、かつては「アナログな会社」で有名だっただけに、コンサートの生配信は考えられない進歩だろう。
「滝沢社長への批判はなかなか収まらず、新たな試みを発表すると同時に辛らつなコメントがファンから飛び交うようになりました。というのも、昨年12月6日夜頃に、ジャニーズの内部情報を記した画像3点がネット上に流出したのですが、そこに記載されていた内容通りにプロジェクトが実現している形なんです。それだけに、『内部資料が流出するような事務所にJr.を託したくない。アイランド、しっかりして』『タッキーが嫌いというより、滝沢社長のやってることが嫌い。内部資料流出とかマジでありえない』と、信用を失ってしまいました」(同)
とはいえ、ISLAND TVへ寄せられる声は打って変わって好意的なものがほとんどで、特にJr.の動画や、コンサートの生配信には「ジャニーズをあんまり安売りしたくない派だけど、これがなかったら絶対見れない動画だった」「ISLAND TV様々、タッキーありがとう!」「生配信、この内容で500円とかめっちゃ安い! タッキーありがとう」といった声が。Snow Manの増員は今もなお賛否両論が出ているものの、“話題性”という点では、ある意味で滝沢社長の戦略勝ちなのかもしれない。
そんな滝沢社長の実務について、「女性セブン」(小学館、4月25日号)が報道。同誌によると、かつては運転手付きの車に乗っていたが、ここ数カ月は自ら車を運転し、毎朝午前9時には都内のジャニーズ本社に出勤しているとか。アイランドの社員10人を率いて約300人のJr.を統括しながら、Jr.だけのショップ開店も控え、その目玉商品の1つが『ジャニーズJr.名鑑』だといい、滝沢社長自身もテレビ局やラジオ局、スポンサーのもとを訪れる際の“営業ツール”として活用していると、報じていた。
「『週刊女性』(主婦と生活社、5月7日・14日号)によれば、滝沢はJr.のイベント出演に関する交渉も行っているとか。Snow Manの新メンバー・ラウールは3月30日開催の『マイナビ presents 第28回 東京ガールズコレクション 2019 SPRING/SUMMER』でランウェイを歩き、ソロ初仕事にしてモデルデビューを果たしていますが、滝沢は運営側とメールでやりとりを行い、直接交渉したそうです。また、こうしたJr.の売り込みを熱心に進める傍ら、新橋演舞場では『滝沢歌舞伎』が上演中。4月20日はSixTONESの単独コンサートの様子をチェックしに宮城まで飛ぶなど、確かに多忙な日々を送っているようです」(同)
そして、滝沢社長のプランは着々と進行し、5月30日には東京・渋谷に「Johnnys’ ISLAND STORE」がオープン。当面は入場予約制になり、同7日午後12時に受付サイトの案内を開始するとのこと。また7月には、ネットショップ「Johnnys’ ISLAND STORE ONLINE」もオープン予定と判明。念願のネットショップ誕生にファンは歓喜に包まれた。
「Jr.のファンクラブ『ジャニーズジュニア情報局』では、4月25日に『デジタル会報』なるサービスがスタート。一連のデジタル化は滝沢のアイデアだと捉えているファンは『デジタル会報、めっちゃありがたい! ISLAND TVといい、タッキーが社長になってから、変化があってうれしい』『デジタル会報スゴいね! 滝沢社長の仕事の早さと決断力に感服』と、称賛しています。しかし、情報局会員は会費2,500円の有料制にもかかわらず、会報が公開されると同時にTwitter上にスクリーンショットが大量に出回るなど、非会員でも閲覧できる点が問題として浮き彫りになりました」(同)
一方で4月11日頃、前述のアイランド社にまつわる内部資料とは別に、「Rakuten Live」に関連する内部資料と思しきデータがネット上に流出。スケジュール表によれば、「Rakuten Live」は5月15日にグランドオープン後、かつてテレビ朝日系で放送された伝説のバラエティー番組『8時だJ(仮)』が「ジャニーズJr.チャンネル」で6月1日に復活するという内容が記されていた。4月30日時点で正式な情報は未発表だが、もしこれが本当だとすれば、滝沢社長の実行力には驚かされるばかりだ。年内にまだ大きなサプライズは用意されているのか? 滝沢社長の改革を見守っていきたい。