「フジは非を認めない」「テレ東がこんなこと……」“パクリ疑惑”浮上で批判浴びたドラマ
中条あやみと水川あさみのダブル主演で現在放送中のドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系)。初回平均視聴率10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、滑り出しはまずまずだったものの、ネット上では放送前から“パクリ疑惑”が取り沙汰されていた。
「『白衣の戦士!』は“新人&先輩ナース”の物語ですが、この組み合わせは1996~2002年に放送されていたドラマシリーズ『ナースのお仕事』(フジテレビ系)とまったく同じ。観月ありさと松下由樹のコンビで人気を集めていただけに、『白衣の戦士!』の情報解禁時には『「ナースのお仕事」と何が違うの?』『恋愛要素がある点も一緒。何もかもパクリじゃん』と、驚きの声が上がりました」(芸能記者)
また、『白衣の戦士!』の脚本を担当する梅田みか氏の“経歴”にも問題が。
「実は、梅田氏が95年に脚本を手がけた連ドラ『終らない夏』(日本テレビ系)にも、“盗作疑惑”が浮上していました。同ドラマの設定やキャラクターのセリフなどが、紡木たく氏の人気漫画『ホットロード』(集英社)からの盗用ではないかと報じられ、ドラマ放送終了後に日テレが謝罪する事態にまで発展。そのため『終らない夏』は、再放送や映像ソフト化もされていません」(同)
こうした“パクリ疑惑”のあるドラマはほかにもみられる。たとえば、17年にジョーカーフィルムズにより製作され、アマゾンジャパンが配信したオリジナルのネットドラマ『チェイス 第1章』は、18年放送のNHK連続テレビ小説『まんぷく』の福田靖氏が脚本を務めたが……。
「主演・大谷亮平、ヒロインに本田翼が起用されていた同作は、“フィクション”として配信されたものの、その内容が実際の幼女殺害事件を取材した清水潔氏のノンフィクション『殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』(新潮社)や、同事件を扱った『NNNドキュメント』(日本テレビ系)の内容に酷似していると指摘されました。にもかかわらず、ドラマの制作にあたって被害者遺族へまったく取材をしておらず、当然、許諾も取らないまま殺害シーンを配信したことで、『被害者感情を無視している』と問題になったんです」(同)
新潮社は『チェイス 第1章』の配信中止を文書で申し入れ、日テレも「抗議文」を発表。ネット上にも「『チェイス』が清水氏の本を参考にしてるのは明らか。言い逃れできるレベルじゃない」「人のふんどしで相撲をとることも、被害者の気持ちを考えないことも最低」といった批判が殺到した。
「これを受け、アマゾンジャパンは第1章の最終話のみ一時的に配信中止の措置を取りましたが、現在は配信されています。また、ジョーカーフィルムズ側は一貫して“フィクション”だと主張し続けており、はっきりとした決着がついていないままです」(同)
12年にオダギリジョーがフジ系ドラマで初めて単独主演を務めた『家族のうた』は、87年放送の連ドラ『パパはニュースキャスター』(TBS系)と設定が類似していることが、放送前に発覚した。
「『家族のうた』は、かつて一生を風靡したロックバンドのボーカルだった早川正義(オダギリ)が、ある日3人の子どもの父親になるというドラマ。一方で『パパはニュースキャスター』は、子ども嫌いのキャスター・鏡竜太郎(田村正和)が突然、3人の娘の父親になるといった内容でした」(テレビ局関係者)
これに対し、フジ側は“盗作”を否定しつつも、類似していた設定の一部を変更することに。しかし、ネット上では「『パパはニュースキャスター』の続編かと思うくらい似てたのに、フジはパクリを認めないのか」「フジは話題性のために、わざとやったんじゃ?」「ある意味、宣伝になったもんね。汚いやり方」などと批判されていた。
「そんな『家族のうた』ですが、初回平均視聴率6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でスタート後、第4話で3.1%に落ち込むなど、“歴史的爆死作”としてもテレビ史に名を残しました。低視聴率により3話分カットされ、全8話で終了しましたが、全話平均はなんと3.9%。もし“宣伝”のためにパクリ騒動を起こしたのだとしたら、まったく効果がなかったどころか、大失敗といえるでしょう」(同)
最後は、14年に林遣都主演で放送された連ドラ『玉川区役所 OF THE DEAD』(テレ東)。“パクられた”側の告発が物議を醸した作品だ。
「同ドラマは、ゾンビ対策と捕獲を担当する玉川区特別福祉課を舞台にした物語ですが、これが漫画家・福満しげゆき氏によって12年から『モーニング』(講談社)で連載していた『就職難!! ゾンビ取りガール』(現在は休載中)に酷似しているとして、ネット上で検証されました。同漫画は、そもそも福満氏が03年に漫画雑誌『アックス』(青林工藝舎)で発表した作品をリメイクしたもので、ゾンビが徘徊する街のゾンビ回収会社が舞台となっています」(同)
ネット上の漫画ファンからも、「どう見てもテレ東が丸パクリしてる」「ここまで似てるとさすがに擁護できないな」「テレ東がこんなことやるとは思わなかった」といったコメントが殺到。福満氏も当時、「実話BUNKAタブー」(コアマガジン)内の連載で「無断でドラマ化されたよ」と、心境を吐露している。同騒動を受け、『GANTZ』(集英社)などで知られる漫画家・奥浩哉氏も、自身のTwitterで「福満さんのゾンビ取りガールの件、僕もテレビ局に やられたことあるけど 結局泣き寝入りだったんだよなあ」と明かしていた。
「有名漫画家も巻き込んだ騒動に発展しましたが、『玉川区役所 OF THE DEAD』に関しては、制作側は“オリジナル”を主張し、打ち切りなどの措置は取られず、DVDも発売されています。福満氏もまた、泣き寝入りするしかなかったわけです」(同)
果たして『ナースのお仕事』を制作したフジは、日テレの『白衣の戦士!』に対してどのような感情を抱いているのだろうか。