東京ディズニーR「ミッキーとミニーの顔」はどう変わった? 顔面評論家が「新旧」を徹底分析
一方でミニーの顔はどうだろう。目元に関しては、ミッキーと同様の変化が見られるというが、特に気になったのが「鼻」だそうだ。
「旧より新の方が、鼻が大きくなっています。ミッキーの鼻が若干小さくなっているようにも見えますが……『2人の鼻のサイズに差がなくなった』のは確かでしょう。鼻というのは、大きい方が大人顔/男顔、小さい方が子ども顔/女顔になり、ミニーは鼻が大きくなったことで、『主張の強い顔になった』と言えます。女性が社会進出を遂げ、社会における性差がなくなってきたという時代背景が、ミニーの顔に反映されているとも考えられます。しかし、鼻の主張が増したのを和らげるためか、光沢のある黒からマットな黒に色を変えているんですよね。さらに、眉尻が下がったことで協調性のある印象も与えており、顔全体のバランスが取れていると思います」
そして、ミニーの変化で最も目立つのは、アイシャドーと口紅がなくなったことだと池袋氏。これにより、ミッキーとミニーの顔の大きな違いは「ま つげの有無くらい」に。「ブルーのアイシャドーや赤い口紅は、日本においては、大人っぽさや海外の女優をイメージさせますが、一方で、時代遅れの印象にも。また、ナチュラルの方がより幅広い年齢 層の人に好まれる傾向があるのでは」という。
ミッキーとミニー、それぞれの大きな顔の変化について見てきたが、池袋氏は「ほかにも細かいところで気がついたところがある」として、以下の点を挙げてくれた。
「特にミッキーなのですが、旧の鼻が上向きで、新の鼻は低くなっています。旧は正面から見たときに、目が隠れるくらい鼻が上向いていたのですが、低くなったことにより、子どもっぽい可愛らしい印象になったと思います。また、ミッキー、ミニーともに、新になって笑い方が変わりました。旧は、口全体で大きく笑っている感じでしたが、新は口の一部、舌だけしか見えていません。口の中をあまり見せない方が上品な印象になるんです。いわゆる皇室スマイルや仏像などに見られるアルカイック・スマイルも、口の中を見せませんよね。それから、これもミッキー、ミニーともに、顔の黒い部分が減りました。具体的に言うと、顔全体を見たとき、新は旧に比べて、輪郭や口の縁取り、目の大きさなどの黒い部分が少なくなり、肌色の部分が多くなっている。よりキャラクターっぽくない、人間味のある印象になったのではないでしょうか」