子宮がん検診で“しこり”12センチ発覚! 38歳で「子宮筋腫」手術を決意したワケ
40代女性の3~4人に1人は抱えている子宮筋腫。下腹が出たり、頻尿や貧血になったりと、生活の質は下がるが、命には別状はないため、手術まで踏み切りづらいのが、子宮筋腫の悩ましさだ。サイゾーウーマンでは子宮筋腫の手術について、四谷メディカルキューブ、調布keijinkaiクリニックに、それぞれ腹腔鏡下手術とUAEについて話を聞いてきた。今回は番外編として、筆者の手術体験記と術後の実感をつづる。(なお、子宮筋腫の症状、術後の経過には個人差があります。ご自身のケースと異なる場合、主治医の指示に従ってください)
発症:子宮がん検診で発覚~2年放置
子宮筋腫が発覚したのは、手術の2年前、2016年の自治体による子宮がん検診だった。その時点で子宮筋腫はすでに7センチほどあり、医師からは「この大きさで気が付かなかったの?」と驚かれたが自覚症状はまったくなく、この時点では下腹も出ていなかった。
医師からは選択肢として1)薬物療法 2)手術 3)経過観察があると説明されたが、自覚症状や不具合がないのにお金を出してまで対応をする気にもなれず、経過観察の名のもと何もせずに2年が過ぎた。
18年の2月、何気なくおなかをマッサージをしていたところ、恥骨の上に明らかにゴリッとした塊があり、血の気が引いた。「しこり」は、がん発覚のエピソードとしてよく見聞きする。総合病院に行き超音波診断を受け、そこでようやく子宮筋腫が成長していたことに気が付いた。翌月の3月に再び自治体の子宮がん検診があり、子宮筋腫は2年で7センチから12センチまで大きくなっていた。
症状:終電に乗れないほどの頻尿、膨らみ続ける下腹
自分の子宮筋腫に外から触れるようになった頃から、下腹は明らかに膨らんできた。ファスナーを上げきれず穿けなくなったスカートが増え、着れたとしても膨らんだおなかがみっともなく、ウエストがゴム仕様の、ゆるっとした形のボトムばかりを着るようになった。
ほかにも悩ましかったのが「頻尿」だ。大きくなった子宮筋腫が隣の膀胱を圧迫、刺激するため、ちょっとの尿でも尿意をものすごく感じるのだ。
ほぼ毎晩、トイレに行きたくてたまらず目が覚めるのに、実際はごくわずかな尿しか出ず、ウンザリする夜が続いた。さらに、外で飲んだ際は終電に乗れなくなった。乗り換え駅から自宅の最寄り駅までは20分ほどだが、一度トイレに行きたいと思ったら最後、それすら耐えられないほど強い尿意なのだ。
しかし「下腹の出っ張りと頻尿」だけでは、入院してまでの手術にはなかなか踏み切れない。だが18年の秋頃から、生理前に下腹がしくしく、じんわりと2日ほど痛むようになった。さらに、子宮筋腫の手術を行う病院に取材したのが決め手となり決意した。
取材では、腹腔鏡手術の四谷メディカルキューブさん、UAEの調布keijinkaiクリニックさんにお話しを伺ったが、私の子宮筋腫のサイズはUAEの適用外にあたるため、腹腔鏡手術を選択した。腹腔鏡は、「筋腫だけ取る核出手術」と「子宮ごと取る摘出手術」がある。子どもを生む予定はないものの、摘出には抵抗があるため核出手術とした。
なお、手術でなく「薬物療法で様子を見る」選択肢もあったと思う。ただ、私は性格がせっかちで長期戦が苦手だ。そもそも、薬物療法は中止すればまた子宮筋腫は大きくなってしまうので手術を選んだが、私が38歳ではなく48歳だったら、閉経も近いからと薬物療法を選択していたかもしれない。