山下智久、傷心の姿に関係者同情……『コード・ブルー』年間1位逃しアカデミー賞もスルー
伝説的ロックバンド「クイーン」のボーカリスト、フレディ・マーキュリーの生涯を描き、日本のみならず世界中で大ヒットとなった映画『ボヘミアン・ラプソディ』(以下、ボヘラプ)。
先日開催された米アカデミー賞では作品賞こそ逃したものの、主演男優賞、編集賞などノミネートされた5部門のうち、見事4部門を制覇。日本での興行収入も110億円を超え、邦画洋画問わず、日本で昨年最大のヒット作になった。
しかし、その裏で“とばっちり”を食らった人物がいる。山Pこと山下智久だ。大手映画配給会社関係者はこう語る。
「『ボヘラプ』の大ヒットはまったくの予想外でした。2018年の総合1位は間違いなく『コード・ブルー』だと信じていたのですが、ギリギリ100億円に届かなかったのが最後の最後で響いてしまい、年間興行収入1位の座を逃してしまったのです」
昨年公開された山下主演の『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』。言わずとしれたフジテレビの同名ドラマの映画版で、興行収入は92億円を超え、昨年公開された“実写”の邦画作品では、カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドールを獲得した『万引き家族』(是枝裕和監督)の45.3億円(邦画4位)をぶっちぎりで引き離す大ヒットを記録した。
『ボヘラプ』公開直後の昨年12月時点では、昨年最大のヒット作だった。「山下本人も最後まで年間興行収入1位を獲得できると信じていた」(同)という。
「山下さんは、4月スタートのTBSドラマ『インハンド』に主演することも決まっていますし、近年は役者としての活動に力を入れている。そんな彼にとって『年間興行収入1位』という名誉は大きな悲願でした。事実、東宝の担当者がこの件を本人に直接伝えたところ、電話越しでもわかるくらい落ち込んでいたそうです」(同)
さらに山下にとってショックだったのは、『コード・ブルー』が昨年の邦画興行収入1位だったにもかかわらず、日本アカデミー賞にまったくと言っていいほど絡んでこなかったことだ。
ネット上では、ファンから「昨年最も見られた邦画の『コード・ブルー』がノミネートされないのって、なんで?」「観客が映画館に足を運んでヒットした作品が、評価されないのおかしい」といった声が相次いだ。
「毎年、『日本アカデミー賞』を制作放送しているのが日本テレビである関係上、どうしても他局ドラマの映画化作品はノミネートされにくい傾向にある。とはいえ、『コード・ブルー』は大ヒットした割に、話題性は乏しかった印象。おそらく、昨年のヒット作である『ボヘラプ』『カメラを止めるな!』などはSNSでの口コミ拡散で魅力が広まった点が共通していますが、『コード・ブルー』はドラマ視聴者や、一部のファンにしか伝播しなかった。だからこそ、興行収入に比べ、世間に広くヒットした作品とは認められなかったのでしょう」
興行収入だけでなく、賞レースからも運に見放されてしまった山下。4月から放送の新ドラマではロボットハンドの“義手”を持つ変わり者の天才科学者を演じる。今年こそ新たな栄誉を自らの手で掴み取りたいところだ。
(伊能タタタカ)