「キラキラ起業女子」に騙された! 「集団で洗脳された」とずさんなコンサル被害を告白
Aの「ビジネスの構築をイチから教えます!」という言葉に惹かれたしおからさんだったが、講座開始直後に送られてきたのは1枚のシートだけ。そこには、「あなたの商品は?」「たった1人の理想のお客様は?」など、本屋に置いてあるビジネス書籍から引っ張ってきたかのような質問項目がズラリと並んでいた。
「こういう質問を、話しながら深掘りしてもらえるのがコンサルタントだと思っていたので、最初の時点でかなり期待はずれでしたね。講座料金の決済までのやりとりが非常に丁寧だった分、お金を払った途端にシートを1枚ぽんと送られてきただけだったことにも違和感を覚えました」
その違和感はさらに続いた。事前の案内では「生徒たちのための専用コミュニティがあるので、切磋琢磨しながら夢を目指せる」という触れ込みだったのが、ふたを開けてみると、活気ある生徒同士のやりとりは、ほぼなし。コミュニティのベースが出来上がっていないのは一目瞭然だった。それもそのはず、しおからさんは、Aにとって初めてのお客様といっても間違いではなかったからだ。
「Aが『しおからさんたちが、初期メンバーです!』と言っていてあぜんとしました。セールスページでは、さも何人もの生徒を輩出してきたかのように書いていたのに、実際はまるで違ったんです」
その後も、Aのずさんなコンサルタントは続いた。月初めにビジネスの目標を提出するのだが、いざコンサルの日になると「目標はなんでしたっけ?」と悪気なく聞いてくる。商品の価格を一緒に決めたのに、次のコンサルのときには忘れていることもあった。「お客様を増やすために、Facebookで片っ端からお友達申請してください!」という指導も疑問だった。自分の商品に興味を持ってくれる客層も考えずにSNSでただつながるだけでは、なんの成果もないと思った。
さらには、月に2回のコンサルタントが消化できない月には「もう2回やったことにしてもいいですか?」と、耳を疑うような発言がAから飛び出したりもしたが、しおからさんは「想像と多少の違いがあるのは仕方ない」と自分を納得させていた。しかし、ついに我慢できない事件が起きる。
「オンラインコンサルの日、10分通話したところで、私がいったん通話を切らなければいけないことがあったんですが、それを一方的にコンサル1回分にカウントされてしまったんです。かすかにつながっていた信頼の糸がプツンと切れた瞬間でした」
その後、しおからさんはAに、ずさんな継続講座に対するクレームとともに、返金要求のメールを送った。Aは全額返金に応じたという。