サイゾーウーマンカルチャー2018年セックスカルチャー5大ニュース カルチャー 2018年のセックスカルチャーを振り返る 松坂桃李『娼年』への熱狂、百貨店でバイブ販売――2018年セックスカルチャー5大ニュース 2018/12/29 19:00 カルチャー 膣は宇宙とつながっている!? 女性の生殖器を過剰に神聖視する罪 View this post on Instagram ブルガリアにて☺️ストロングな香りを放つオーガニックハーブの中で子供の気分❤ . ブルガリアの気候はハーブを強くするね。 #ブルガリア #ハーブ #フィトテラピー #ルボアフィトテラピースクール #子供のようにあれたら 森田敦子 / Atsuko Moritaさん(@atsuko1705)がシェアした投稿 – 2018年 6月月2日午前8時31分PDT ファッショニスタが愛読しているはずのwebサイト「ELLE ONLINE」に、突然「膣、それはあなたのすべてを現す宇宙」という見出しが踊ったのは10月のこと。一体、何が起きている!? そこでは植物療法士・森田敦子氏が、独自すぎる理論を展開していました。いわく、「膣は単なる子宮の入口にとどまらず、私たちの健康と切り離せない、ひとつの宇宙のような重要な存在。これ以上大事なパーツはない」。膣も臓器の1つであるかぎり健康との関連はわかりますが、それがなぜ宇宙? しかも脳や心臓以上に大事といわれても、頭に疑問符しか浮かびません。 さらにはセックスを面倒に感じる女性のことを、「感受性まで乏しい」「感動できず、常にイライラし、ときにヒステリックになる」とその人格面まで否定します。 しかし、この言説はある意味、多くの女性にとってなじみ深いものでしょう。女性が不機嫌だったり強い意見を言ったりするだけで、「生理でしょ」「更年期じゃない?」「欲求不満だろ」と、なぜか女性特有の生理現象と結びつけられることが多々あります。お笑い芸人が、ショーレースで厳しい採点をした60代の女性タレントのことを「更年期障害か」とこき下ろしたのとまったく変わりません。 膣と宇宙という荒唐無稽な内容に記事は大炎上し、同サイトはすぐに非公開としましたが、最も大きな問題は「生殖器にかこつけて、女性の人格を矮小化したこと」にほかならないのです。 * * * ひと昔前であれば考えられもしなかった“オープンなセックスカルチャー”を感じるニュースが多かった一方で、ひと昔どころか、何十年も前に逆行したかのようなニュースもありました。 膣を過剰に神聖視するコンテンツは森田氏以外にもあちこちで見かけます。子宮を大切にすれば幸せになれると説く“子宮系”の亜種にも見えますが、子宮にしろ膣にしろ、もともと女性がコンプレックスを持ちやすかったり健康面の不安を感じたりしやすい臓器だけに、つけ入りやすいのでしょう。 いずれにしろ女性が性を肯定的に捉え、愉しむ妨げとなる言説です。今秋には、森田氏の弟子的な立場にある女性が本を出版、やはり膣を取り上げています。19年も引き続き、この方面への目配りを忘れずにいきたいと思います。 (三浦ゆえ) 前のページ123 最終更新:2018/12/29 19:00 Amazon 娼年 [Blu-ray] 景気よく太鼓を鳴らしまくりたいね 関連記事 「結婚できるセックス特集」炎上、「ちんぽ」ブーム……2017年のセックスカルチャー5大ニュースエロメン、性器美容、春画――2010年代、オンナたちの“セックスカルチャー”5大トピック「non・no」セックス企画はエロくない!? 女子大生の悩みに寄り添う“真っ当さ”「an・an」セックス特集に異変!? 愛撫テクニックは消滅、“エロエリート”新機軸とは?セックス特集、安室奈美恵、秋葉原――「Cawaii!」元編集者が語る“ギャルブームの盛衰” 次の記事 羽生ゆずれない「そっくりポイント」 >