吉澤ひとみの執行猶予付き判決は想定内——元女囚が考える「3つの芸能人裁判」
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
■当たり前すぎて新鮮味のない判決
11月30日は、元モーニング娘。メンバーの“よっすぃー”こと吉澤ひとみさんの判決公判でした。酒気帯び運転&ひき逃げによる自動車運転処罰法違反(過失傷害)と道交法違反の容疑です。
吉澤さんは前科も何もないのですから、「懲役2年執行猶予5年」の判決は当たり前すぎて、驚きはなかったですね。初公判の翌日の判決ゆうことで、もう最初から決まっていたのでしょう。まあ被害者の方も大事には至っていないようですし、吉澤さんが芸能界引退を表明して、「反省」を繰り返したので、裁判官の心証もよかったのだと思います。
吉澤さんの判決の前日の11月29日は、三田佳子さんの次男の高橋祐也さんも初公判ということで、前から話題でしたね。実は、同じ日にNHKの「歌のお兄さん」やった沢田憲一さんのシャブ事件の初公判もあったそうです。ひっそりとニュースになってましたが、すっかりかすんでしもて、お気の毒な感じもあります。でも、注目されなくてホッとしてるかも?
■「一生笑うな」と言うのは、おかしい
裁判に先駆けて、マスコミは吉澤さんの芸能界引退や免許取り消し、さらにはお姑さんの自殺未遂などを次々と報道し、断酒治療をとっくにやめてデパ地下でお母さんと「おつまみらしきもの」を買ってたことまで報道していましたね。スターはつらいですね。
一方の高橋さんは、一時身を寄せていた「南の島の更生施設」で伊勢海老を持って踊るなど、「まったく反省してない」印象の動画が「週刊文春」(文藝春秋)のサイトで公開されてました。また、ネットでは「不良仲間が裁判所に押し寄せて来る」というコワい予測もされていましたが、抽選やからそれはないと思いましたけどね。
こうした断酒をさぼっておつまみ物色とか海老踊り(?)などの報道に、ネットでは2人とも「反省してない」という意見が多いようですが、私は事件を起こした人たちに「一生笑うな」言うのは、おかしいんちゃうかなって思います。会ったこともない人に、そんなこと言えませんよ。いっぱい報道されて、それこそ「社会的な制裁」を受けたはってますしね。
今はネットにいつまでも記事が残ってしまいますが、そちらとも向き合って、罪を反省して、これからを生きればええと思います。