「内臓と血液をぜんぶ抜き取った」遺体も! ヤクザ界「平成最大の謎」を元極妻が語る
この襲撃グループの逃亡資金は、どうしていたのでしょうか。中野会系の組員なのですから、中野会長がご存じないとは思えません。
以前の中野会長は「日本一のお金持ちヤクザ」や「元ヤクザで同和事業の大物」の皆さんと交流があったので、お金も何とかなっていたのだと思います。今はこのお2人も亡くなっていますが、事件直後は何とかなっていたのでしょうか。ただ17年も逃げるって大変ですよね。報道では、見届け役さんは逮捕された時も現金をかなり持っていたそうで、「お財布さん」がいたはずです。
一方で、山口組執行部は、事件のあとに中野会関係者への襲撃を禁止する通達を何度も出しています。これは中野会を守るためでも、ご近所さんの迷惑を考えてのことでもなく、暴力団対策法で「抗争状態」となると事務所が使えなくなるからです。もっとも宅見組は事実上容認されていて、バンバンやっていました。このあたりを中野さんは、どう語られるのでしょうね。
一説には、渡邉芳則五代目が中野さんに若頭の銃撃を命令したともいわれています。でも、若頭は当時かなり体調を崩されていて、引退もほのめかしていました。たとえ対立していたとしても、銃撃までする必要があったのでしょうか。
ちなみに若頭は前から肝臓が悪く、フランスにも治療に行っていますが、フランスに着いたとたんに入国拒否されて帰国したことがありました。実は、若頭のような大物ヤクザがフランスまで行けたのは安倍晋三総理のお父さんのおかげ……と、亡くなられた田中森一元弁護士が『反転 闇社会の守護神と呼ばれて』(幻冬舎)に書かれています。今では考えられませんね。こんなのを書いてしまった田中元弁護士は、やっぱり有罪判決を受けて服役しました。
本当に謎の多い射殺事件、中野さんは何を語られるのか、興味津々です。山平重樹先生の評伝とも併せて楽しみです。