『ザ!世界仰天ニュース』、17年目の迷走!? ほぼ毎回“危険な食べ物”ネタの惨事
放送スタートから17年の長寿番組に危機が迫っている。『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)が「ネタ枯れ」にあえいでいるというのだ。一体どういうことだろうか?
「10月30日にオンエアされた企画は『絶対に食べちゃいけない超意外な食べ物SP』。加熱不十分なマツタケを食べて吐き気に襲われた家族、有毒成分が含まれるモロヘイヤの種子を食べて呼吸困難に陥った主婦など、主に4ネタが紹介されました」(芸能ライター)
最近の同番組は、このような「ある食べ物を食べたことで命の危険にさらされる」というネタが、非常に多くなっているようだ。
「10月9日の4時間SPでは、消費期限を1日過ぎたタマゴサンドを食べた女性が、筋肉を動かす運動神経に異常をきたす『ギラン・バレー症候群』を患ったというレアケースが紹介されていました。9月4日の放送では、天然ゴムの樹液に似た構造のたんぱく質を持つ食べ物で引き起こる『ラテックスフルーツ症候群』にかかった看護師、またファミレスでエスカルゴを食べて『アナフィラキシー症状』が現れた少年の事例が。さらに8月21日のオンエアでは、重度の低血糖症によって『甘い物中毒』にかかり、砂糖が含まれる食べ物ばかり食べてしまう女性が取り上げられていました」(同)
同番組のコンセプトは、「国内外で起きたさまざまな事件や事故などを紹介するドキュメントバラエティー」で、日常生活に潜む“仰天エピソード”を当事者の証言を基に再現VTRで紹介している。恐ろしい殺人事件や感動的な出来事を数多く放送してきたが、ネタの傾向が変わり“危険な食べ物”が頻出するとなれば、確かに異常事態といえるだろう。
「食べ物ネタの増加と同時に、それ以外のネタも今年8月や4月に起こった最近のニュースが増えているのです。つまり、過去の事件はやり尽くし、ネタの発掘が追いついてない状況にあるとうかがえます。さらに、司会・笑福亭鶴瓶と中居正広が視聴者の家に泊まりに行くという企画をやったり、番組スタッフが世界の危険地帯などに潜入する『仰天探検隊』など、本来の主旨とは違う内容も増えつつあります」(同)
ネタ枯れは長寿番組にはつきものといえるが、それにしても「食べ物」ネタばかりが増加しているのはなぜなのだろうか。
「身近な食べ物に危険が潜んでいるというのは、視聴者の関心度も高い。再現VTRにすれば、尺も稼げるし、一番気になる『どうして体に良くないのか』を見せるために最後まで引っ張ることもできます。それに、毎日のように何かしら食中毒の事件は報じられていますから、常に一定の関心を持たれている。しばらくは、この手のネタが続いていくでしょう」(業界関係者)
番組の最後では「食べる時は気を付けて」などと注意喚起しているものの、いささか過剰に恐怖心を煽っているように見える。今後、『仰天』はどんな展開を見せるのであろうか。
(村上春虎)