コラム
【連載】モンペと呼ばないで! ~怒れるママたちの叫び~
「開門時間を早めて」「旗振り当番つらい」共働き家庭の小学生ママが、朝の登校に本音吐露
2018/11/07 17:30
「旗振り当番を拒否できないか」共働き3児の母の本音
登校に関しては、まだ小さな児童たちを守る手段として、保護者たちが“旗振り係”と呼ばれる安全パトロールのボランティアを担うことがある。学校によって差異はあるものの、保護者たちは事故を未然に防ぐため、主に登校時に交通量の多い道に立って旗を振り、車などに子どもたちが登校中であることを知らせるのだ。
ボランティア活動とはいえ、共働き夫婦にとっては負担も大きく、当番の時には仕事の遅出や半休を使って対応しなければならないケースもある。子どもの小学校入学を機に、ベットタウンにマンションを購入した片山さん(仮名)は、「旗振り当番が、正直つらい」と漏らす。
「マンションを購入する時、『ここら辺は治安もいいですよ』という売り文句に惹かれたのですが……地域活動が活発で、旗振り当番も月1回ペースで回ってきます。うちは共働き家庭で、小3の子と未就学児の双子がいるので、朝はとても忙しく、旗振り当番を拒否できないかと小学校の保護者会で相談したものの、『仕事をしている人も、小さなお子さんがいる人も平等です』と、ベテランそうなママが仕切っていました。旗振りの日は、職場に『遅れます』と連絡をしなければならないし、双子も保育園に前倒しで預けに行ったり、ものすごくハードなんですよ」
片山さんは、「シルバーセンターからスタッフを派遣すればよい」と保護者会で提案したが、負担額が一家庭数千円程度発生するため、賛同を得られず却下されたという。
共働き世帯が増える中、児童の登下校はいまだ保護者ありきで成り立っている部分が大きい。公共の場での安全対策が問われている昨今、登下校にどこまで地域や保護者たちが関わっていくのかは、新たな課題なのかもしれない。
(池守りぜね)
最終更新:2018/11/07 17:30