インタビュー

「白髪」は老けの象徴ではなくなった? グレイヘアは「素敵」の価値観が生まれたワケ

2018/11/04 16:00
『グレイヘアの美しい人 ― 輝いているのはなぜ?―』(主婦の友社)

 年齢を重ねるとともに増えてくる白髪。「老けて見えるから」「だらしないから」と白髪染めに精を出す女性がいる一方で、最近、白髪染めをしないグレイへアの女性が注目されつつあるという。

 2016年、主婦の友社発行の『パリマダム グレイヘア スタイル』がスマッシュヒットし、今年同社は『グレイヘアという選択』『グレイヘアの美しい人』という2冊の書籍を続けて出版。同社が30~80歳の女性を対象に実施した意識調査では、「女性の白髪に対するイメージは?」という問いに、全体の4割が「素敵だ・美しい」と回答したそうだ。

 確かに、ネット上を見てみると、グレイヘアを「かっこいい」「オシャレ」などと肯定的に捉えるコメントが散見でき、ファッションデザイナーの島田順子、芸能人では草笛光子、結城アンナなどが、あこがれのグレイヘア有名人に挙げられている。また最近では、これまで60代以降のヘアスタイルというイメージが強かったグレイヘアを、アラフィフ世代から実践する者もいるようで、現在50歳のフリーアナウンサー・近藤サトがそのアイコンとなっているほか、昨年の秋には『あさイチ』(NHK)でも「今注目!40代からのグレーヘア」という特集が放送され、話題を呼んだ。

 なぜ現在の日本人女性は、グレイヘアを「素敵」「かっこいい」と捉えるのか? 40~50代までにも支持される理由や背景は? 『黒髪と美女の日本史』(水曜社)の著者である化粧心理学者・平松隆円氏に話を聞いた。


グレイヘアの美しい人 ― 輝いているのはなぜ? ― (主婦の友生活シリーズ)