コラム
知られざる女子刑務所ライフ48

清原和博さんを追い込まないで! 元女囚が語る、リハビリ中の元薬物中毒者への接し方

2018/09/30 16:00
『清原和博 告白』(文藝春秋)

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■「やってない!」と言っても聞き入れられず……

「あの人、まだ(シャブ)やってるやろ」

 私もですが、覚醒剤で逮捕(パク)られた経験のある人にとって、一番傷つく言葉です。もちろん、もともとはやるほうが悪いのですが、別に好きでやってるわけではないんですよ。苦しくて、つらくて、あがいてるんですよ。仮にそうとは見えなくても。
 せやから、今回の清原さんの「職質騒動」には、私もめっちゃ傷つきました。自分のことのように。

 報道によりますと、9月11日に清原和博さんが新宿で職務質問を受けたそうで、腕の注射痕を見とがめられ、「糖尿治療のインシュリン注射の痕や」言うても聞き入れてもらえず、連行されたそうです。

 「週刊ポスト」(10月5日号・小学館)には、「清原さんに近い関係者」のお話として、こう書かれています。

「この日は通院治療の帰りで馴染みの飲食店に向かうため歌舞伎町を訪れていました。食事を済ませ、店の外に出たところ、いきなり警察官が声をかけてきた。半袖だった清原さんの腕には複数の青黒い注射痕が見えたため、疑われたのかもしれません。清原さんは“糖尿病のインシュリン注射の痕だ”と何度も説明していました。連れていかれた新宿署では取り調べに加え、尿検査まで行われたそうです」

 結局はシロやったわけですが、これには清原さんは相当傷ついたと思います。同じ記事で「関係者さん」も、「警察からはすぐに解放されましたが、清原さんは“必死に更生しようとしても信じてもらえない”と激しく落ち込んだ様子でした」と話していたとあります。そりゃ落ち込みますよ。

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