サイゾーウーマンコラム知られざる女子刑務所ライフ死ぬ時まで続くシャブとの闘い コラム 知られざる女子刑務所ライフ45 死ぬ時まで続くシャブとの闘い——元女囚が語る、清原和博がクスリにハマった理由 2018/08/19 16:00 清原和博シャブ知られざる女子刑務所ライフ 『清原和博 告白』(文藝春秋) 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。 ■大スターの寂しさを正直に「告白」 毎日、ホンマに暑いですね。地震や洪水の被害の報道は減ってますけど、まだまだ困ってはる人、多いですよね。心よりお見舞い申し上げます。 さてさて、ようやく清原和博さんの『告白』(文藝春秋)を読みました! いろんなところが泣けました。ネタバレしないようにご紹介しますね。 今週は、前から清原さんの本について書こうと決めてたのですが、なんと清原さんのお誕生日は、「8月18日」でした。掲載は当日ではないですけど、「お誕生日おめでとう」と、この場を借りてお伝えしたいと思います。 裕福ではないおうちから野球で活躍してスターになるなんて、普通に考えたら、ごつい話です。でも、清原さんはずっと寂しかったんですね。本にもそれがいっぱい書かれていました。 私も経験ありますけど、クスリに手を出すのは、「寂しい時」なんです。スポーツ選手として活躍できる時間は長くないし、家族や友達が離れていって、寂しくなって、つい手を出してしまったのでしょうね。その寂しさは、自業自得によるところもあるでしょう。それにつけ込んでくる不良もいてますしね。ちうか、そもそも寂しいのは、清原さんだけと違いますよね。でも、寂しい。耐えられない。 その気持ちは、めっちゃわかります。私もクスリを使っている間だけは、寂しさを紛らわすことができました。注射器にクスリと水を入れて溶かす時間、針を刺しやすい血管を見つける時間、針を刺してクスリが体に入る時間……。ほんの数分です。クスリですべてを忘れられるのは。すぐにクスリの効き目は切れて、また寂しい気持ちに襲われます。せやから針を刺すたびに、「もうこれきりにしよう」「今回で終わりや」と思うのですが、なかなかやめられませんでした。これは私だけでなく、清原さんも、多くの中毒症状のある人なら経験していることと思います。 罪悪感を持ちながら、けっこう冷静に考える「自分」を、ちゃんと見てるんです。こんな地獄から出たいと、みんな思うてるんです。心の中では苦しんでる「ポン中」を温かい目で見守ってあげてほしいのですが、なかなかそうもいかないでしょうね。私も、今でも「まだクスリをやってるんだろ」と、よう言われます。悔しいですが、過去が過去ですから、これからの行動で証明していくしかありません。 次のページ 「今日もクスリに手を出さずに済んだ」 12次のページ Amazon 女子刑務所ライフ! 関連記事 お盆休みはクスリでキメたい人が続出? 元女囚が語る、覚醒剤をやめるために必要なモノ浅野忠信パパは実刑間違いナシ! 元女囚が明かす、覚醒剤の“本当の怖さ”元女囚が明かす“刑務所ダイエット”——便秘薬と睡眠導入剤を交換取り引き大地震が発生したら、ムショはどうなる? 元女囚が明かす、災害と“脱走”のこと覚醒剤は飲むと苦い!? オーバードーズした元女囚が考える「ドン・ファン怪死事件」