コラム
【連載】庶民派ブランドの落とし穴

GAPが抱える“3つの地雷”! 「年々生地が薄くなる」低品質Tシャツに消費者げんなり?

2018/09/29 16:00

 それほどに輝かしい歴史を持つGAPですが、近年は会社の業績が低調でした。後発だったZARAやH&Mに追い抜かれ、売上高は世界3位になり、ついに昨年の決算発表では、ユニクロ、ジーユーを展開する我が国のファーストリテイリングに追い抜かれて世界4位に転落してしまいました。

 18年1月期連結の業績は、米国本国での売れ行きが伸びたため好転したものの、詳しく見ていくと、オールドネイビーの売り上げが伸びただけで、GAP本体とバナナ・リパブリックは低迷。また、ヨーロッパと日本を含むアジアでは苦戦している状況にあり、日本に限って言えば、恐らく17年1月にオールドネイビーが全店撤退してしまった影響もあるのでしょう。なお、バナナ・リパブリックの店舗数も減少し、GAPも店舗数が減少傾向にあります。昨年、GAPは日本国内に110店舗あると報道されていましたが、18年9月現在、公式サイトで数えてみると、アウトレットを除く正規店は95店舗しかありません。ということは1年くらいの間に、10店舗以上閉店したということになります。

 つまり、日本だけの状況でいえば、米国では成長モデルであるオールドネイビーがなくなったうえに、GAP本体も店舗数をジワジワと減らしているということになり、業績が上向く要素がまったくありません。10年頃から、GAP社のアジアの拠点は、日本から成長著しい中国へと移されましたが、直近の業績におけるアジア圏の苦戦を見ていると、その中国でも同様なのではないかと推察されます。

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