眞子さま、小室圭氏との結婚騒動に見る「秋篠宮さまと宮内庁」の裏目に出た対応
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます
<今回の一言>
「私のせいで、あんなに世間に晒されて」眞子内親王
(主婦と生活社「週刊女性」2018年9月25日号)
良かれと思ってやったことが、反対の結果になることを「裏目に出る」というが、秋篠宮家のご長女、眞子さまのご結婚に関する騒動は、全てが裏目に出てしまった結果という気がして仕方がない。
昨年9月の婚約内定会見で、眞子さまのお相手・小室圭氏がアルバイトであることを知って衝撃を受けたのは、私だけではないはず。庶民の世界でも、娘がアルバイトの青年と結婚したいと言ったら、「ちゃんと就職して、貯金もしてから」と周りがいさめるはずだ。内定会見で小室氏は自分の性格を「どちらかと言えば鈍い」と自己分析していたが、プリンセスにアプローチするだけで勇気がいるのに、その上、バイトの身分でプロポーズとは「どちらかと言えば」ではなく、かなり鈍いと言っていいだろう。湘南江の島のミスターコンテスト「海の王子」に輝き、アナウンサーを目指してスクールに通っていたという小室氏は、おそらく“自分が好きで、自分には価値があると信じている”タイプで、それは記者会見の様子からも感じられた。
小室氏が、書店で『月たった2万円のふたりごはん』(幻冬舎)を購入していたことは、好意的に報道されたが、イマドキの若者だと私は感じた。プリンセスと結婚するのだから、自分がしっかり仕事をして、守っていかなくてはいけないと考えるのは昭和の価値観で、イマドキの若者は、お金は男性が出すものと考えていない。小室氏も女性にも出してもらわないと困るし、ないならないで、それなりに暮らせばよいと考えているように感じたのだ。
「週刊現代」(講談社)によると、宮内庁は、男性皇族が結婚する際、お相手女性やその家族などについて興信所を使って何重にも素行を調査するそうだが、女性皇族の結婚相手は、職員が本人や家族に口頭でインタビューする「人物調査」程度で留めているという。都合の悪いことは黙っていさえすればいいので、チェックとしては相当手ぬるい。秋篠宮さまご夫妻が、よくお許しになったという意見が見られたが、この寛大さが「裏目に出た」ように感じる。
今から30年前、秋篠宮さまのご成婚の際、昭和天皇の喪中であることや、浩宮さまより先に結婚することに対し、よろしくないという報道がなされた。紀子さまに対する反感は「3LDKのプリンセス」という言葉からも感じることができる。紀子さまのお父さまは学習院大学の教授であり、職員の社宅(3LDK)に住んでいたことから、この名称がつけられたわけだが、そこには若干のトゲを感じずにいられないのだ。ほかの宮妃は、華族のご令嬢や総理大臣の娘など、そうそうたるお嬢さま方だが、それに比べて……ということらしい。秋篠宮さまはお誕生日会見で、お子さまたちの結婚について「本人の意志をできるだけ尊重したい」とおっしゃっており、ご自身の経験から、眞子さまに判断を委ねられたのかもしれない。